2013-01-01から1年間の記事一覧

山村修『気晴らしの発見』/佐高信、佐藤優『世界と闘う「読書術」』

曇。のち晴。時雨れる。 音楽を聴く。■武満徹:遠い呼び声の彼方へ!、閉じた眼、神秘、ノヴェンバー・ステップス、弦楽のためのレクイエム(若杉弘)。武満の音楽は、西欧の伝統的な調性構造から切れている。そこのところが、とても自由で新鮮な感じがする…

太田浩一『物理学者のいた街― 哲学者たり、理学者たり』

曇。 図書館から借りてきた、太田浩一『物理学者のいた街― 哲学者たり、理学者たり』読了。太田先生の見事な電磁気学の教科書は、学術上の発見について、発見者に関する通説がいかに間違っているかを沢山指摘した、恐るべき本であるが、本書はその副産物のよ…

こともなし

晴。 音楽を聴く。■ベートーヴェン:交響曲第四番op.60(チェリビダッケ1987)。きれいな音のベートーヴェンだ。チェリビダッケはいつも音がきれいで、ボトム・アップの音楽づくりをする。そしてスタイリッシュ。時にはもっと荒々しくやって欲しいとか、もっ…

ショー『ピグマリオン』/穂村弘『もしもし、運命の人ですか。』

晴。 バーナード・ショー『ピグマリオン』読了。「マイ・フェア・レディ」の原作ということだが、結末はだいぶちがうらしい。本書では、最後は決してハッピー・エンドとは云えないのだ。イライザがヒギンズを拒み、それでヒギンズも改悛などしないのは、わさ…

東浩紀編『福島第一原発観光地化計画』

晴。 音楽を聴く。■シューマン:ピアノ三重奏曲第二番op.80、民謡風の五つの小品op.102(グリーグ・トリオ他)。ピアノ三重奏曲は的確な演奏だが、この曲自体がわかりにくい。 # 東浩紀編『福島第一原発観光地化計画』読了。第一印象は、活字が小さいなとい…

エドワード・S・モース『日本その日その日』/千葉雅也『動きすぎてはいけない』

晴。昨晩は、モースを読みながら寝てしまった。今、どうも読めないな。寝過ぎだし。 県営プール。 音楽を聴く。■モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第四十三番K.547(ムター、オーキス)。何と愛らしい! 特に終楽章の主題と変奏では、思わず胸がいっぱいに…

T・S・エリオット『文化の定義のための覚書』

日曜日。晴。 音楽を聴く。■バッハ:管弦楽組曲第三番(カラヤン1964)。今は普通古楽器で聴くべき曲であろうが、こともあろうにカラヤンで聴いてみた。極上のビロードの手触りのような、というか、プロフェッショナルの最高のクオリティである。「カラヤン1…

三次元空間の中の円

id:Hyperion64 さんが書いておられるとおり(参照)、三次元空間の中の円を方程式で表すのは、結構面倒くさい。特に、上のブログ記事のように定式してしまうと、ちょっと泥沼である。

こともなし

晴。 早寝。たくさん夢を見る。

内田樹『私の身体は頭がいい』

曇。眠い。 # 図書館から借りてきた、内田樹『私の身体は頭がいい』読了。いやあ、おもしろいおもしろい。僕には内田樹はどうでもいい文筆家なのであるが、それは氏を軽んじているからではない。内田樹は大変な人物だと思う。ただ、沢山の人が氏の本を読ん…

クレア・コールブルック『ジル・ドゥルーズ』

晴。 大垣。帰りに市民公園に寄る。紅葉は残念ながら、一日遅かった。昨日はあざやかだったから、カメラをもっていけばよかったのだが。しかしまあ、絵を書いている人がいたりとか、若い女性がベンチで読書していたりとか。 # 図書館から借りてきた、クレア…

コーシー=リーマンの関係式

だいぶ日にちが開いてしまったが、実数の偏微分の定義からコーシー=リーマンの関係式を導こう。

こともなし

晴。寒くなった。この冬初めてコートを着る。 音楽を聴く。■シューマン:ピアノ四重奏曲op.47(ラビノヴィチ、シュヴァルツベルク、今井信子、マイスキー)。まず、ラビノヴィチのピアノの美しい音に惹きつけられる。名手たちの弦も、潤いがあって、この曲に…

『ブッダの 真理のことば・感興のことば』/原田泰『若者を見殺しにする日本経済』

晴。 『ブッダの 真理のことば・感興のことば』読了。中村元訳。「真理のことば」はいわゆる「ダンマパダ」。中村元は有名な研究者だが、実際の修行者・仏教者でもあったのだろうか。ちょっと気になる。ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)作者: …

横張誠編訳『ボードレール語録』

雨。県営プール。 この数日しんどかったのだが、何とか脱してきた感じ。本もまったく読めなかったな。 # 横張誠編訳『ボードレール語録』読了。看板に偽りあり。これはボードレールの「語録」ではなくて、完全に「ボードレール研究」に他ならない。それも、…

こともなし

日曜日。晴。一日中ダラダラ過ごす。

『ブレイク詩集』/森茉莉『父の帽子』

休日。晴。 音楽を聴く。■マーラー:交響曲第一番(シャイー)。今風に、ナチュラルに演奏されたマーラー。ここまでのものを創り上げるのは、そう簡単ではないだろう。ただ、元気いっぱいなのはいいが、ちょっと陰影に乏しいような気もする。シャイーの感性…

鶴見俊輔『ことばと創造』

晴時々曇。夕方、時雨れる。十時間くらい寝た。 鶴見俊輔『ことばと創造』読了。いいことを言っておられるし、頭もいい。しかし、イデオロギーの硬直と感性の「ダサさ」は、何とかならないかと思う。前にも書いたが、鶴見氏の文章の展開は、驚きがない。だい…

トゥキュディデス『歴史(下)』

曇。 音楽を聴く。■オネゲル:二つのフルートとピアノのための小組曲H.89、三つの対位法H.43、フルート、チェレスタ、ヴァイオリンとヴィオラのための対話H.216、序奏と踊りH.217、イントラーダH.193、トロンボーンのためのオマージュH.59。変った編成の曲が…

大治朋子『勝てないアメリカ』

晴。 大治朋子『勝てないアメリカ』読了。副題「『対テロ戦争』の日常」。本書をどう紹介しようか迷う。まあ、副題が示しているとおりだとは云える。アフガニスタンにおける戦争取材を核に、アメリカの「対テロ戦争」の現実を書いている、とでも要約できるだ…

ラ・ボエシ『自発的隷従論』/広江克彦『趣味で物理学』

晴。 音楽を聴く。■モーツァルト:シンフォニア・コンチェルタンテ変ホ長調K.364(ムター、バシュメット)。この曲を聴くのはたぶん初めて。まだわかった気はしない。終楽章はちょっと好みかな。■ドホナーニ:ピアノ五重奏曲第一番op.1(タカーチSQ、シフ)…

偏微分の定義

複素解析のコーシー=リーマンの関係式を導出するため、二変数(実数)の偏微分から考えてみる。

ポリーニの新譜二枚

マウリツィオ・ポリーニの新譜が二枚出た。ようやく入手。一枚は最新録音のベートーヴェンで、もう一枚は七〇年代のライブが、今頃発売された。 まず、最新録音のベートーヴェンのソナタのCDから聴く。曲はすべて、ベートーヴェンのピアノ・ソナタの中では、…

赤坂真理『蝶の皮膚の下』

晴。県営プール。 白い子猫が居ついてしまったようだ。困ったが、どうも仕方がない感じ。 # 赤坂真理『蝶の皮膚の下』読了。セックスの描写は過激なのだが、こういうのはいずれ麻痺してしまう。実際、今のAVの方が過激だろう。病理学的記述も、本書の記述が…

こともなし

日曜日。晴。 音楽を聴く。■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第五番K.219、第一番K.207(ムター)。 白い子猫が来た。我々家族に付き纏って離れない。気に入ってもらおうと、必死なのだな。 # トゥキュディデスを読む。早寝。

白洲正子『縁あって』/吉田戦車『火星田マチ子』

晴。 音楽を聴く。■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第三番K.216、第四番K.218(ムター)。人気ヴァイオリニストのモーツァルトで、美音にして癖のない演奏。爽やか。しかし、この癖のなさは、自分には却って難解なくらいだ。ムターはもう少し聴き込んでみ…

トゥキュディデス『歴史(上)』/池内紀『カント先生の散歩』

晴。寝過ぎ。 音楽を聴く。■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第二番(ムター)。モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集アーティスト: ムター(アンネ=ゾフィー),モーツァルト,ガルリツキー(ボリス),バシュメット(ユーリ),ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団…

リーマン『幾何学の基礎をなす仮説について』

晴。えらい早起きしたな。 音楽を聴く。■シューマン:クライスレリアーナop.16(内田光子)。立派な演奏だが、爽快感には乏しい。内田光子のピアノは、どうしても粘着質なんだよね。でも、聴き返さないとは云えないが。■リゲティ:ヴァイオリン、ホルン、ピ…

『ルネ・シャール全詩集』

晴。夜寒い。 中華「龍園」にて昼食。ホイコウ丼+焼き餃子。結構食べ出があった。 図書館から借りてきた、『ルネ・シャール全詩集』読了。吉本素子訳。ルネ・シャール全詩集作者: ルネシャール,Ren´e Char,吉本素子出版社/メーカー: 青土社発売日: 2002/08/…

速水健朗『1995年』/竹内薫『不完全性定理とはなにか』

晴。 音楽を聴く。■シューマン:謝肉祭op.9(内田光子)。申し分のない立派な演奏。この曲の鋭角的なところも瞑想的なところも、充分に表現している。ただ、内田光子独特の粘り気のあるタッチは、あまりシューマンに相応しいとは云えない。ミケランジェリの…