白洲正子『縁あって』/吉田戦車『火星田マチ子』

晴。
音楽を聴く。■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第三番K.216、第四番K.218(ムター)。人気ヴァイオリニストのモーツァルトで、美音にして癖のない演奏。爽やか。しかし、この癖のなさは、自分には却って難解なくらいだ。ムターはもう少し聴き込んでみなくてはなるまい。

白洲正子『縁あって』読了。自分はこれまで白洲正子を結構読んできたし、本書からも得るところは多かったが、一方で次第に白洲から心が離れていっているのも感じる。白洲によれば、美術館や博物館で観るだけでは、日本の美は到底わからないらしい。自分で買って、自分で使ってみないといけないそうである。恐らくそうなのであろう。しかし、では自分のような、田舎の貧乏人はどうすればよいというのか。最初から「日本の美」からは、締め出しを食っているわけであろうか。まあ、それならばそれで仕方のないことである。自分は美術館で展示品を「鑑賞」するのが好きなので、「日本の美」がわからなくても已むを得まい。自分なりにやることは止めないだろう。

縁あって (PHP文芸文庫)

縁あって (PHP文芸文庫)

吉田戦車『火星田マチ子』読了。何だか、絵がキモチがわるいんですけど… 吉田戦車は、僕が学生の頃『伝染るんです。』が流行っていたが、これもどうも好きになれなかった。というか、どこがおもしろいのかサッパリわからなかった。吉田戦車って、今でも人気があるの? まあ、確かに絵のインパクトはあるわな。
火星田マチ子 (ちくま文庫)

火星田マチ子 (ちくま文庫)