内田樹『私の身体は頭がいい』

曇。眠い。

図書館から借りてきた、内田樹私の身体は頭がいい』読了。いやあ、おもしろいおもしろい。僕には内田樹はどうでもいい文筆家なのであるが、それは氏を軽んじているからではない。内田樹は大変な人物だと思う。ただ、沢山の人が氏の本を読んでいるので、敢て気が向いたときに読むだけにしているという意味である。本書は武道論であり、身体論である。自分の完全に門外漢であるジャンルであり、どうでもいいのだけれど、でもおもしろいこと極まりない。しかし、身体に無関係でいられる人間が存在するのか。自分も、自分なりに身体(というか、精神と身体の関わり)に興味がある。まだ自分の知らない宏大な世界があることを確認して、とても愉快だ。ある意味、自分のように凡庸であるというのも、楽しみが無限にあるといいことで、とにかく愉快極まりない。世の中に達人たちがいるというのは、嬉しいことである。それだけで、凡庸な人間はそれなりに幸福になれるのだ。

私の身体は頭がいい (文春文庫)

私の身体は頭がいい (文春文庫)