深夜起床。
NML で音楽を聴く。■ヴィヴァルディのフルート協奏曲 ニ長調 op.10-3 で、フルートはパトリック・ガロワ、オルフェウス室内管弦楽団(NML、CD)。■ドビュッシーの「映像」第二集、「版画」、他で、ピアノはイヴァン・モラヴェッツ(NML、MP3 DL)。めったにないレヴェルのドビュッシー。何よりつつましくて、美しい。こんなピアニストがいたのだな、無知だった。■メンデルスゾーンの交響曲第三番 op.56 で、指揮はパーヴォ・ヤルヴィ、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(NML、CD)。これいい。パーヴォ・ヤルヴィ、きっちり聴かせてくれる。
朝食まで一時間うとうとする。
曇。
■ハイドンのピアノ・ソナタ第十五番 Hob.XVI:13 で、ピアノはラルス・フォークト(NML)。
晴れる。スーパー。ゴールデンウィークの谷間のせいか、客が少ない。
駐車場の上の電線でツバメが鳴いている。きれいな声。嘴(くちばし)でしきりと身を繕っている。もう一羽来て隣に留まる。
自分の部屋という暗い窖(あなぐら)へ帰ってくると、こんなところに閉じ籠っているとマジ(精神の)不健康だなと思う。
昼。
蜘蛛が天井から静かにつーっと降りてきた。いま、机の上を歩いている。見ていると何か不思議な感じ。
ひさしぶりに珈琲工房ひぐち北一色店。
ナボコフの『ディフェンス』を読み始める。若島正訳。ナボコフは小説がうますぎて、というか、わたしのレヴェルを超えていて苦手なのだが、これはなかなかおもしろい。
外気23℃で家の中だとまだ涼しいくらいだが、陽射しは強くなった。
庭。
キスゲ ヒメカンゾウのよう。
図書館から借りてきた、池川玲子『ヌードと愛国』(2014)一時間ほどで読了。近代日本という国家(あるいはナショナリズム)と(主に女性)ヌードを絡み合わせて論じた本。フェミニズムの視点が強く入っており、知的でなかなかおもしろかった。こういう本を読むと、性的に古くさい時代遅れの自分を感じずにはいない(悪しき昭和の男性である)。例えばインターネットに氾濫する大量の女性ヌード画像に、わたしはきわめてナイーブな観点しかもっていない。自分の視線を解体、相対化していないといえるだろう。さて、若い世代の男性は、そのような視線を解体できているのだろうか。
略歴を見ると、著者は若桑みどり先生に師事しているのだな。なるほど、と納得させられるところがある。
夕方、六時を過ぎてもまだ明るいな。
夜。
『僕の心のヤバイやつ 第2期』(2024)第19話(1期からの連番)まで観る。原作の感じがよく出てる。ここは原作でもいちばんいいところだからね。やっぱり第18話の卒業式の送辞のシーン、そのあとの、山田が気持ちを口にするところは感動的だった。
たぶん、2期の最後は修学旅行の例のエピソードだろうな。原作はそのあともかなり健闘してたけれど、さすがに最近はダレてきて、惰性で読んでいるというのが正直なところ。さすがの『僕ヤバ』もあれがピークだったか。とにかく、2期はいいところなんだよ。
どうでもいいが、その送辞を読む前のシーン、市川が「自分で自分のことを好きになる」それって原作者が確かいっていたけれど、これめっちゃ今風だと思った。自分をなかなか好きになれないとか、若い人がよくいうよね。わかる、わかるんだけれど、「自分」なんて存在しない、関係性しか存在しないんだから、自分を好きとか無意味だろって、思わないでもない。まあ、理論的にはだけれど。