タラの芽はうまいが、何がうまいのかわからない

晴。
よく寝た。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルトピアノ三重奏曲第一番 K.496 で、ヴァイオリンはヴィルモーシュ・サバディ、チェロはチャバ・オンツァイ、ピアノはマルタ・グヤーシュ(NML)。三日前にピリス、デュメイ、ワンで聴いたせいで、この曲が頭に残っていた。過不足ない、ごくふつーの演奏で、これに至るまで NML を結構探した。ハンガリーの堅実な音楽家たちという感じで、この中ではマルタ・グヤーシュ(ハンガリー人なので、グヤーシュ・マルタの順に表記すべきかも知れないが、いちおう NML のそれに従った)がピアノ教師としてわりと検索に引っ掛かる。たぶん、有名な演奏でも何でもないと思うが、よかった。

 
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番|メナヘム・プレスラー、パーヴォ・ヤルヴィ、パリ管弦楽団 | YouTube
メナヘム・プレスラー(1923-2023)、全然知らないおじいさんだ、指もちょっと回っていないところがある。でも、絶品モーツァルトだ、高評価1万超えも納得。たぶん、現代音楽とか、あまり弾いたことがないんじゃないか、オーソドックスで、自分の芸術を大切に磨いてきて、玲瓏玉のごとくなった、というすばらしい例である。若い人は、こういうのを退屈っていっちゃあ、いけないんですよ。
 パーヴォ・ヤルヴィは現代の人気指揮者の中で、わたしは好感をもっている。ここでもきちんとモーツァルトが振れていて、プレスラーを温かく包んでいるのが好ましい。2012.10.17 のライブ録音。
 そうか、メナヘム・プレスラーさんはボザール・トリオの設立者か。じゃあ、全然知らないわけじゃなかったな。99歳まで長生きされた。庄司紗矢香とのデュオ・アルバムがあるんだな、NML には入っていないが。
 
 
すごくいい天気。ウラの紫の木蓮が蕾いっぱいで、少し咲き始めている。庭のムスカリもきれい、チューリップがにょきにょき立っている。庭や畑が花だらけになってきた。
スーパー。近くの早い桜(エドヒガンか?)、咲く。
ツバメ来る。毎年いちばん早い場所で見かけた。うれしい。少しずつ、季節が進んでいく。
 
昼。
県営プール。日野の岐阜環状線から鵜飼い大橋を渡り、長良川沿いに下るルート、好天ですばらしい景色。眼で撮影できたらなと思う。

上は岐阜メモリアルセンター駐車場脇の通路から。外気18℃、泳いでいていい気持ち。
 プールから出てポカリスエットを買おうと自販機のボタンを押したら、伊藤園の特濃コーンポタージュが落ちてきた。まちがったのを押したかと思わず見返したが、そもそもこの商品はここで売っていないのである。まあ、なんだか知らないけど、当たりだと思おう。ポカリスエットを買い直す。
 
75分散歩。

ウチのムスカリ(青)とハナニラ(白)。

ウチの木蓮

畑の上の電線で一日中ぴいぴい鳴き続けるモズ。子どもらしい。

鷺(サギ)。

ナズナ。いわゆるペンペン草。

道路が通るとなくなる風景なので、いまのうちに目に収めておく。

ヒヨドリ

ムスカリ

タンポポ

オキザリス、らしい。


菜の花。


ネモフィラ

左奥の小高いのは前一色山。





世界が美しく、とてもカメラには入らない。
 
夜。
プールへ行った上に強風の中を散歩したので、花粉症がひどい。
 
夕飯に鱈(タラ)とタラの芽の天ぷらを食う。タラの木が庭に生えていて、その「芽」は旬の味。もちろんうまかったのだが、タラの芽の「うまさ」って何だろうねって話になる。例えば、甘いわけでも、旨味成分があるわけでもない。たぶん、子供にはわからないそれだろう。
 
早寝。

こともなし

晴。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第二十三番 K.590 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。■モンポウ前奏曲集〜No.5, 6, 7, 8, 9, 10 で、ピアノはオレナ・クシュプラー(NML)。2024.2.27 などに聴いてヤナーチェクがよかったクシュプラーだが、このモンポウもなかなかいい。ほぼ無名のピアニスト。2011年の録音。

モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第三十五番 K.526 で、ヴァイオリンは庄司紗矢香フォルテピアノはジャンルカ・カシオーリ(NMLCD)。前に書いたとおり、鋭くてきたない音の巨大なモーツァルト。まるで現代音楽だ、驚いてしまう。これが庄司紗矢香なのだなあ。楽しくも何ともないモーツァルトで、それは必ずしも悪い意味でない。■ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第一番 op.77 で、ヴァイオリンは庄司紗矢香、指揮はドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団NML)。つかれたー。わたしごときに庄司紗矢香はしんどい。この曲はよく知らない、初めて聴くかも知れないが、そうだとすれば、(わたしの)損失だったな。まだまだである。2011年の録音。 
老母が作った、お墓に立てる仏花。

ラッパスイセンと菜の花。連翹(レンギョウ)もあるしモンキチョウも飛ぶから、春は黄色が多いと老母がいった。
 
ほんとだ、モンシロチョウやモンキチョウが庭や畑を飛び始めたな。ようやく意識した。
 
昼。
NHK+ でサイエンスZERO「シリーズ原発事故2024 (1)最新報告 汚染水・処理水との戦い」を観る。
 福島第一原発における「処理水の海洋放出」は政治問題になっているが、いまでも汚染水は一日90トン発生しており、とにかく処理水の保管スペースが足りなくて、海洋放出せざるを得ないのだな。廃炉作業において、現在この処理水の増加の問題がいちばんであり、様々な方法でそれを減らすべくたいへんな努力がなされているのを知って、哀しくなってしまった。
 あと、知らなかったのが、「スラリー」の問題。スラリーとは汚染水から ALPS(多核種除去設備)によって抜き取られた、高濃度の放射性物質を含む「汚泥」のことで、高い放射線量をもつ。これが保管能力の限界に近づきつつあり、それをどうするか、ということ。ほんと、どーすんだよって感じ。
 以上、報道は科学的であり、ためになった。ってわたしが知っても、どうしようもないことだが、知らないよりはマシかも知れない、廃炉作業の現在については、ほとんど何も知らないので。
 しかし、こういうのを観ると、確かに気候変動問題で原発が必要って意見もわからないことはないが、やっぱり素朴に「原発ムリ」って感じもするな。テキトーなことをいって、もし原発事故がまた起きたりしたら、それに責任を取れるのかという。
 

 
さくら荘のペットな彼女』(2012)を第3話まで観返してみる。なつかしー、よくできてるな。2021年の春に観ていた、たぶん、深夜アニメを意図的に観始めた、その最初の頃だ。古いアニメ、好き。
 『さくら荘』の原作者・鴨志田一先生は、『青ブタ』の原作者でもある。
 
夕方、金柑を食う。めっちゃ甘くてうまい。

ヒヤシンス。

ボケ(木瓜)。

スイセン

連翹(レンギョウ)。

カランコエ
いっぱい咲き出した。

家族で名古屋の志段味古墳群へ / 四方田犬彦『映画の領分』

昧爽起床。晴。
やわらかくてあたたかい領域を得る。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第二十二番 K.589 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。
 

 
いい陽気になったので、家族で名古屋市守山区の「志段味(しだみ)古墳群」へ行ってきました。70基の古墳が点在する、一大古墳群です。
 東海北陸道から名神に入り、守山スマートICで降りてすぐ、一時間足らずで十時半に、「体感!しだみ古墳群ミュージアム」なる施設に到着です。春霞で、高速高架から風景の見とおしはあまりよくありませんでした。

簡素な展示施設です。まだ新しくてきれいですね。


志段味古墳群は、四世紀にこの地を治めた豪族の墓である、「白鳥塚古墳」がほぼ始まりです。志段味は庄内川の水運を利用できる土地で、古くから開けました。白鳥塚古墳は前方後円墳で、権力者が早くから大和(奈良県)と繋がりがあったことを示しています。
 なんてことを施設の展示で学びました。

これは「志段味大塚古墳」、五世紀後半の大きな帆立貝式古墳で、よく知られています。現在はコンクリートで葺いてあります。

近景。

登ったところ。

頂部から見た東谷山(とうごくさん)。このあたりのシンボル的な山で、ちなみに名古屋市の最高峰(?)だそうです。

どうでもいいですが、ツグミ

しばらく歩くと、白鳥塚古墳があります。志段味古墳群の濫觴であるとは既に書きました。

前方後円墳で、右が後円部、左が前方部です。

後円部はけっこう高いです。登ります。

石英。元は表面に一面に石英が葺いてあったので、「白鳥塚」の名があるそうです。

後円部から前方部を見下ろす。
 
少し離れたところにある、東谷山白鳥古墳です。

中に石室が残っていて、小窓から覗けます。
これで志段味古墳群はおしまい。
 
名古屋市守山区から小牧市へ、渋滞もありながら40分くらいで、移動。

小牧市小木の「ボヌールキッチン」という小さなお店で昼食。じつは海鮮丼を食べさせる様子をテレビで見て、こういうのが好きな老父の希望で訪れました。わたしはマグロ丼(1300円)を。なかなかおいしかったですよ。
 小牧から高速を使わずに、一時間で帰宅、二時半到着。総走行距離は 90km くらいかな。いい陽気(外気19℃)でなかなかよかったです。
 

 
イスラエル、花火打ち上げた12歳パレスチナ少年を射殺 閣僚は撃った警官を称賛(BBC) - YouTube
 
夜。
図書館から借りてきた、四方田犬彦『映画の領分』(2020)読了。クリス・マルケル、センベーヌ・ウスマン、テオ・アンゲロプロスアレクサンダー・クルーゲジャン=リュック・ゴダールラウル・ルイスアレクセイ・ゲルマンマルコ・ベロッキオジョアン・セーザロ・モンテイロデレク・ジャーマン楊徳昌、ジョスリーン・サアブ、タル・ベーラモフセン・マフマルバフ、陳凱歌、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン、アピチャッポン・ウィラーセータクン、王兵

こともなし

寝ている間に一通する。未明起床。
晴。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第二十一番 K.575 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NML)。

■ブルーノ・マントヴァーニ(1974-)の「八つの楽興の時」で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NML)。■カール・ラスムッセン(1947-)の「Surrounded by Scales」で、演奏はアルディッティ弦楽四重奏団NMLCD)。NML のアルディッティSQ を聴いていこうと思う。ってそのつもりはずっとあったけれど、なにせしんどいのはわかっているので。■ファラドシュ・カラーエフ(1943-)のヴァイオリン協奏曲で、ヴァイオリンはパトリツィア・コパチンスカヤ、指揮はラウフ・アブジュライエフ、アゼルバイジャン国立交響楽団NML)。NML では「ファラドシュ」の表記が「フェラディ」になっている。 
いい天気。
スーパー。石川産の赤カレイが鮮度がよさそうだったので買う。煮付けにする予定。
このところ、家のまわりをモズがうろちょろしている。人なつこい時期があるな。
 
クロスランドのラモーを BGM に聴く(NML)。
 

3.10 に撮ったハナニラ
 
 
昼から県営プール。高校生も来ていて混雑していた。もう廊下もあまり寒くなくなった(といっても寒いが)。
帰りにドラッグストア。
 
四方田犬彦『映画の領分』の続きを読む。
 
夜、九時就寝。十一時頃目覚める。
深夜一時、音楽を聴く。■ブラームス交響曲第一番 op.68 で、指揮はリッカルド・ムーティフィラデルフィア管弦楽団NML)。
Brahms: the Symphonies

Brahms: the Symphonies

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こともなし

日曜日。晴。
未明起床。
 
NML で音楽を聴く。■シューマンの「幻想小曲集」 op.88 で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NMLCD)。■フォーレピアノ三重奏曲 op.120 で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NML)。

リヒャルト・シュトラウス組曲「町人貴族」 op.60 で、指揮はシャルル・デュトワモントリオールシンフォニエッタNMLCD)。デュトワ、とってもいいな。カラフルなオーケストラ。■リヒャルト・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」 op.30 で、指揮は小澤征爾ボストン交響楽団NML)。この曲って、こんなだったか。曲を分解清掃して油を差し、もう一度きっちり組み立て直したかのようにフレッシュな演奏だ。小澤征爾さん、勉強家だものなあ。スケールが大きく、またボストン響の弦が印象的。 
 
45分散歩。




伊吹山



メジロがいるのだが、わかるだろうか。メジロは声はよく聞くが、なかなか姿を見せてくれない。

いい天気だが風が冷たかった。
 
夜、中沢さんを読んでから早寝。

指揮者マンフレート・ホーネックを聴く

晴。
 
この一週間くらい、ベートーヴェン「第九」の第一楽章の一節が、頭の中をぐるぐる廻って離れない。
 NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第十七番 K.458 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NML)。

モーツァルト交響曲第三十九番 K.543 で、指揮はチャールズ・マッケラススコットランド室内管弦楽団NMLCD)。
 
SWR Web Concerts: Manfred Honeck dirigiert Bach/Schönberg und Bruckner - SWR Kultur
ブルックナー交響曲第七番で、指揮はマンフレート・ホーネック、SWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)。2024.1.19 のライブ録音。ホーネックって初めて聴いたけれど、これは得るところの多いブルックナーだった。わたしはブルックナーがわからないからね。
 
昼。
NML でマンフレート・ホーネック+ピッツバーグ響をいくつか試し聴きしてみたが、悪くないんだけれど、それほどでもなしって感じ。上に記したブルックナーとは雲泥の差だった。
Honeck dirigiert Mozart und Strauss - SWR Kultur
モーツァルトのピアノ協奏曲第二十二番で、ピアノはヤン・リシエツキ、指揮はマンフレート・ホーネック、SWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)。ホーネックの伴奏がフレッシュでいい。リシエツキのピアノは可もなく不可もなしというところだが、ところどころ悪くなかった。まあ一曲すべて聴けたので、それなりだと思う。
 後半はリヒャルト・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」で、指揮はマンフレート・ホーネック、SWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)。これは名演といっていいのではないか。ホーネックはわたしのもっていないところをもっているので、大変にためになる。この演奏なんか、へんな話だが、アニメ脳が聴いてもおもしろいんじゃないか、とか思ったり。ホーネックは、後期ロマン派が得意なのかな? 以上、2020.10.30 のライブ録音。
 
金柑を食う。

ほぼ満開の紅梅。去年は 2023.3.11 にこれくらいだから、だいたい同じ頃かな。
 
BPM 特集「私の好きな細野晴臣」を読む。ゆたさんに教えてもらったもの。 
 
夜。
ブラタモリ、次回予告がなかったし、最後の写真で女の子が花束をもっていたから、今日でおしまいかも知れないな。毎週結構楽しみに観ていた。
 
風呂に入っていて、カルガモ(だと思う)のガアガア鳴くのが聞こえた。
 
早寝。

自分のまわりの世界とコンテンツ

晴。
 
何のために生きるかと問われて、もののわかった人が、自分のまわりの世界を感じるため、と応える仕方がひとつあるが、これを実行することは田舎に比べ、周りを記号で覆われ、リアルを感じにくくなっている都会では、もしかしたらよりむずかしいかも知れない。いやでも、田舎だったら、簡単というわけではない、田舎だって、周り(風景)がちっとも見えていない人がほとんどだと思う。田舎でも、いまでは人工物が主張し、我々は記号だけを感じて、精神の貧しい中で自足することになっている。(もっとも、人工物だからリアルでないというわけではない。)我々はいかに記号のぶ厚い層を破壊して、裸の現実を感じることができるか、ということだ。文明の病。
 
てか、コンテンツに意識を奪われすぎて、「自分のまわりの世界」どころじゃないよね。コンテンツは解体されなければならない。ま、享受したコンテンツは、理想的には、全部忘れてしまうことですよ。むずかしいけれどね。
 
テレビなどでヨーロッパの風景を見ると、それが管理されたものであることを強く感じる。きれいだが、あまりにパースペクティブが画一的だ。外部へ出られず、閉じている感じ。息苦しくないだろうかと思ってしまう。対して日本、特にわたしの住んでいる(少し郊外化した)田舎などは、風景が乱雑で無秩序、ノイジーである。ひどいものだといえばそうだが、そこに人の管理の意思が入り込んでいないという意味で、気楽ではある。
 

 
昼。
部屋の前の電線に留まって、モズ君が尾をピコピコ上下させている。
 
イオンモール各務原の駐車場に車を駐めて、一時間散歩。
以下、イオンモールの外をぐるっと半周する。





以下、金属団地内を歩く。




以下、小さな川沿いに。






リナリア・マロッカナ。






暖かい。航空自衛隊岐阜基地から飛び立った無人偵察機や、戦闘機が、頭上を飛ぶ。
 
 
夜。
少女終末旅行』(2017)第1話を観る。どうやら人類が戦争でほぼ滅んだあとの世界を、少女二人が戦車(?)に乗って旅していく、という話らしい。キャラデザは四コママンガのようとでもいうか、とってもゆるい。マイナーな独特のアニメって感じ。
 
早寝。