家族で名古屋の志段味古墳群へ / 四方田犬彦『映画の領分』

昧爽起床。晴。
やわらかくてあたたかい領域を得る。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第二十二番 K.589 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。
 

 
いい陽気になったので、家族で名古屋市守山区の「志段味(しだみ)古墳群」へ行ってきました。70基の古墳が点在する、一大古墳群です。
 東海北陸道から名神に入り、守山スマートICで降りてすぐ、一時間足らずで十時半に、「体感!しだみ古墳群ミュージアム」なる施設に到着です。春霞で、高速高架から風景の見とおしはあまりよくありませんでした。

簡素な展示施設です。まだ新しくてきれいですね。


志段味古墳群は、四世紀にこの地を治めた豪族の墓である、「白鳥塚古墳」がほぼ始まりです。志段味は庄内川の水運を利用できる土地で、古くから開けました。白鳥塚古墳は前方後円墳で、権力者が早くから大和(奈良県)と繋がりがあったことを示しています。
 なんてことを施設の展示で学びました。

これは「志段味大塚古墳」、五世紀後半の大きな帆立貝式古墳で、よく知られています。現在はコンクリートで葺いてあります。

近景。

登ったところ。

頂部から見た東谷山(とうごくさん)。このあたりのシンボル的な山で、ちなみに名古屋市の最高峰(?)だそうです。

どうでもいいですが、ツグミ

しばらく歩くと、白鳥塚古墳があります。志段味古墳群の濫觴であるとは既に書きました。

前方後円墳で、右が後円部、左が前方部です。

後円部はけっこう高いです。登ります。

石英。元は表面に一面に石英が葺いてあったので、「白鳥塚」の名があるそうです。

後円部から前方部を見下ろす。
 
少し離れたところにある、東谷山白鳥古墳です。

中に石室が残っていて、小窓から覗けます。
これで志段味古墳群はおしまい。
 
名古屋市守山区から小牧市へ、渋滞もありながら40分くらいで、移動。

小牧市小木の「ボヌールキッチン」という小さなお店で昼食。じつは海鮮丼を食べさせる様子をテレビで見て、こういうのが好きな老父の希望で訪れました。わたしはマグロ丼(1300円)を。なかなかおいしかったですよ。
 小牧から高速を使わずに、一時間で帰宅、二時半到着。総走行距離は 90km くらいかな。いい陽気(外気19℃)でなかなかよかったです。
 

 
イスラエル、花火打ち上げた12歳パレスチナ少年を射殺 閣僚は撃った警官を称賛(BBC) - YouTube
 
夜。
図書館から借りてきた、四方田犬彦『映画の領分』(2020)読了。クリス・マルケル、センベーヌ・ウスマン、テオ・アンゲロプロスアレクサンダー・クルーゲジャン=リュック・ゴダールラウル・ルイスアレクセイ・ゲルマンマルコ・ベロッキオジョアン・セーザロ・モンテイロデレク・ジャーマン楊徳昌、ジョスリーン・サアブ、タル・ベーラモフセン・マフマルバフ、陳凱歌、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン、アピチャッポン・ウィラーセータクン、王兵

こともなし

寝ている間に一通する。未明起床。
晴。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第二十一番 K.575 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NML)。

■ブルーノ・マントヴァーニ(1974-)の「八つの楽興の時」で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NML)。■カール・ラスムッセン(1947-)の「Surrounded by Scales」で、演奏はアルディッティ弦楽四重奏団NMLCD)。NML のアルディッティSQ を聴いていこうと思う。ってそのつもりはずっとあったけれど、なにせしんどいのはわかっているので。■ファラドシュ・カラーエフ(1943-)のヴァイオリン協奏曲で、ヴァイオリンはパトリツィア・コパチンスカヤ、指揮はラウフ・アブジュライエフ、アゼルバイジャン国立交響楽団NML)。NML では「ファラドシュ」の表記が「フェラディ」になっている。 
いい天気。
スーパー。石川産の赤カレイが鮮度がよさそうだったので買う。煮付けにする予定。
このところ、家のまわりをモズがうろちょろしている。人なつこい時期があるな。
 
クロスランドのラモーを BGM に聴く(NML)。
 

3.10 に撮ったハナニラ
 
 
昼から県営プール。高校生も来ていて混雑していた。もう廊下もあまり寒くなくなった(といっても寒いが)。
帰りにドラッグストア。
 
四方田犬彦『映画の領分』の続きを読む。
 
夜、九時就寝。十一時頃目覚める。
深夜一時、音楽を聴く。■ブラームス交響曲第一番 op.68 で、指揮はリッカルド・ムーティフィラデルフィア管弦楽団NML)。
Brahms: the Symphonies

Brahms: the Symphonies

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常に求められている的確な応えを返す子供たち

未明起床。
晴。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第十九番 K.465 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。よい。■ブラームスクラリネット五重奏曲 op.115 で、クラリネットはシア・キング、ガブリエリ弦楽四重奏団NMLCD)。■ベートーヴェン交響曲第一番 op.21 で、指揮はチャールズ・マッケラススコットランド室内管弦楽団NMLCD)。ちょっと聴いては大したことないようで、じつはすごいという大指揮者の典型だな、マッケラスは。ピリオド奏法による現代的なキビキビした、フレッシュきわまりない音楽だが、これを創り出しているのが80歳のおじいさんだとは! まったく不思議なこともあるものだ。それにしてもベートーヴェン、仮にこの交響曲第一番だけを残して二十代で死んだとしても、最高クラスの作曲家として歴史に残ったであろう、この曲は、そんな傑作だ。若い頃から創造力マックスだな、この人は。■ガブリエル・ピエルネ(1863-1937)のピアノ三重奏曲 op.45 で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NMLCD)。
 
ショーソンの「詩曲」 op.25 で、ヴァイオリンはヒラリー・ハーン 、指揮はミッコ・フランク、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団NML)。一応聴いた。ハーンのヴァイオリンはキレもあるし、音も美しいんだが…。指揮はつまらない。

プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第一番 op.19、エイノユハニ・ラウタヴァーラ(1928-2016)の二つのセレナードで、ヴァイオリンはヒラリー・ハーン 、指揮はミッコ・フランク、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団NML)。プロコフィエフショーソンよりもずっとハーンに合っている。特に技巧の冴えが気持ちいい。オケは色彩を感じるが、指揮はまったくの添え物。
 
 
昼からネッツトヨタで半年点検。特に悪いところはなかった。次回、バッテリーとオイルの交換かな。
 点検に一時間かかるので、そのあいだ無着成恭編『山びこ学校』(岩波文庫1995)を読む。戦後のいわゆる民主主義教育の実践(1951年刊)として有名なもので、要するに田舎の中学生の作文集である。冒頭の(有名らしい)「母の死とその後」も感動的ではあるが、わたしは詩(といっていいのか)もいいなと思った。「しょんべんたれにおきたら/つばめが鳴いて ちゅうっとはいってきた」で始まる「朝」(p.72)、「うさぎをころすとき/こがたなで こつんと一つくらすけると(なぐりつけると)/「きい きい」となきました/そして/うさぎのけっつ(しり)から/こがたなをさしました/それから/そりそりとむきました」で始まる「うさぎ」(p.91)など、読んでハッとした。「すずめの巣」(p.98-100)という作文もいい。
 確かにここには、まだ知識や技術を得ることで凡庸化していない、生(き)のままの素朴で独創的な(?)表現が見られるといっていいかも知れない。ある種の芸術家などは、知識や技術で心が「汚染」されたあとにわざわざ、ここに見られる子どもの作文のような、原初的なシンプルで力強い表現を求めるのだろう。それができる人間が、敢ていうなら「天才」なのかも。凡人は、大人になると、こういうものを確かに失う。
 しかし、正直いって、この本のすべての作文、詩がおもしろいわけではない。やはり、おもしろいものは本書の前の方に集めてあるのかなと思う。
 なお、この本もオカタケさんの文章を読んで読みたくなったものであることを、付記しておこう。
オカタケの「ふくらむ読書」【20】山びこ学校|春陽堂書店
オカタケの「ふくらむ読書」【21】山びこ学校|春陽堂書店
飽きて途中で読み止める。図書館本。
ひどく理屈っぽい文章もあるが、文化化されたわたしの悪癖として、そういうのはつまらない。と、ちょっと立ち止まる。本書のような実践で教師たちが目指したのは、子供が「自分の力で考える」ということだろうか。とすれば、理屈っぽい中学生の文章の方を、高く評価すべき、ということになりそうである。素朴で感動的な文章は、余計なものであるかも知れない。
 それでゆくりなくも思い出すのが、いまの子供たちである。テレビでマイクを向けられる子供たちが、揃いも揃って、みな自分がどういう発言を求められているかよく知っており、じつに立派なことばかりいうのを、わたしは日々テレビ画面の向こうに見る。いま「考える」といわれているのは、的確な応えを返すことに他ならないと、知り抜いているのだ。あれは何だろうと、思う。素朴さなど、かけらも見当たらない、じつにかしこい子供たちである。
 

 
四方田犬彦『映画の領分』(2020)を読み始める。

TOHOシネマズ木曽川にて「PERFECT DAYS」(2023)を観る

未明起床。外はまだ真っ暗だが、どうやら雨のようだ。
(精神の)曙光。
 
昼。
強い雨の降る中、老父母と三人で話題の『PERFECT DAYS』(2023)を観に行ってきた。ヴィム・ヴェンダース監督。イオンモール木曽川の TOHOシネマズ木曽川にて。124分。
 まあ、わたしごときが書くことはないのであるが、感動して(まさかこの映画で)泣いたくらい、よかった。わたしは映画をほとんど観たことがないが、その管見の中で、いちばんいい映画だったほど。オカタケさんの文章で観たくなった映画なので、そちらを参考になどして頂きたい。
オカタケの「ふくらむ読書」【22】パーフェクトデイズ |春陽堂書店
 ほとんど何も起きない映画で、初老の平山(役所広司)が東京の公衆トイレの清掃の仕事をしながら、現代なのにテレビもインターネットもまったく関係がなく、寝る前に読書をしたり(本は古本屋で買う)フィルムカメラでちょっとだけ撮ったり、カセットテープで音楽を聴いたり、アナログで淡々と暮らしていく話、ってところかな。2023年の世界の、一般人(?)の人生と交わっておらず、現代からいわば「脱落」しているけれど、それでもささやかなことは起き、そう、いま思いついたが、禅の「日日是好日(にちにちこれこうにち)」を体現しているといっていい、かも知れない。平山は無口で、ほとんど喋らないが、日々上機嫌に過ごしていることがよく伝わってくる。ヴィム・ヴェンダース、最高かよ。
 家族三人で映画を観に行くなんて、よく考えたらこれが初めてかもな。帰りは雨が上がり、後ろからは落日の明かりが差し、前は青みがかった一面の冥い曇り空が、美しかった。肉屋へ寄る。
 
夜。
少女終末旅行』第4話まで観る。

こともなし

未明起床。
試験を受けずに逃避する夢を見た。わたしは何から逃げているというのか。
六時だと薄明るくなっている。
晴。
 
政府の北陸応援割で富山へ行くかと、本日10時から受付開始だったので、楽天トラベルでホテルを調べてみたが、あんまりよい条件のものがなかった。
 
スーパー。
 
昼。
イオンモール各務原まで、2024.3.8 に作ったメガネを取りに行く。室内用の度の弱いもので、パソコンの画面を見たりするのが随分と楽になって、ほんとに助かる。しばらくちょっと PC の画面を見る気がしなかったので。
 
14年前に買ったレコーダー一体型のテレビの、そのブルーレイレコーダーが壊れたので、外付けのブルーレイ+HDD レコーダーを買いに老父と家電量販店へ行く。前のは、HDD がなかったんだよね。ちなみにテレビは AQUOS
 ネットでチューナー+HDD のレコーダー(ブルーレイなし)だと SHARP 製で 5000円くらいのがあるんだけれど、ちょっと接続方法に自信がなかった。家電量販店でいろいろ訊いたのでもう自分でできるのだが、まあ仕方がないだろう。
 テレビも当然古いんだが、まだ使えるし、部屋の大きさの関係で、いま使っているのは 32型なのだが、こんなに小さいのはいまはあまりないんだよね。なのでテレビは買い直さなかった。早晩壊れるかも知れない。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第十五番 K.421 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。
 
夜。
赤ちゃんにあげられるのは水だけ……ラマダンに入るガザ地区(BBC) - YouTube
バイデン氏とトランプ氏、米南部国境を相次いで視察 大統領選最大の焦点「移民政策」をアピール(BBC) - YouTube
これはむずかしいな。わたしはメディアの報道以外、正確な事実を知らない。問題があっても、人道的に「不法移民」を受け入れるべきか、あくまで「不法」を文字どおり受け取って、入国させないか。仮に日本ならば、政府は基本的に後者を選択するだろう、「人道」は優先されない。
 これはア・プリオリに決定できる問題でないので、事実をよく知らねばならないが、そういう(よく知っている)人が誰か居るのだろうか?
 
早寝。

こともなし

日曜日。晴。
未明起床。
 
NML で音楽を聴く。■シューマンの「幻想小曲集」 op.88 で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NMLCD)。■フォーレピアノ三重奏曲 op.120 で、演奏はトリオ・ヴァンダラー(NML)。

リヒャルト・シュトラウス組曲「町人貴族」 op.60 で、指揮はシャルル・デュトワモントリオールシンフォニエッタNMLCD)。デュトワ、とってもいいな。カラフルなオーケストラ。■リヒャルト・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」 op.30 で、指揮は小澤征爾ボストン交響楽団NML)。この曲って、こんなだったか。曲を分解清掃して油を差し、もう一度きっちり組み立て直したかのようにフレッシュな演奏だ。小澤征爾さん、勉強家だものなあ。スケールが大きく、またボストン響の弦が印象的。 
 
45分散歩。




伊吹山



メジロがいるのだが、わかるだろうか。メジロは声はよく聞くが、なかなか姿を見せてくれない。

いい天気だが風が冷たかった。
 
夜、中沢さんを読んでから早寝。

指揮者マンフレート・ホーネックを聴く

晴。
 
この一週間くらい、ベートーヴェン「第九」の第一楽章の一節が、頭の中をぐるぐる廻って離れない。
 NML で音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第十七番 K.458 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NML)。

モーツァルト交響曲第三十九番 K.543 で、指揮はチャールズ・マッケラススコットランド室内管弦楽団NMLCD)。
 
SWR Web Concerts: Manfred Honeck dirigiert Bach/Schönberg und Bruckner - SWR Kultur
ブルックナー交響曲第七番で、指揮はマンフレート・ホーネック、SWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)。2024.1.19 のライブ録音。ホーネックって初めて聴いたけれど、これは得るところの多いブルックナーだった。わたしはブルックナーがわからないからね。
 
昼。
NML でマンフレート・ホーネック+ピッツバーグ響をいくつか試し聴きしてみたが、悪くないんだけれど、それほどでもなしって感じ。上に記したブルックナーとは雲泥の差だった。
Honeck dirigiert Mozart und Strauss - SWR Kultur
モーツァルトのピアノ協奏曲第二十二番で、ピアノはヤン・リシエツキ、指揮はマンフレート・ホーネック、SWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)。ホーネックの伴奏がフレッシュでいい。リシエツキのピアノは可もなく不可もなしというところだが、ところどころ悪くなかった。まあ一曲すべて聴けたので、それなりだと思う。
 後半はリヒャルト・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」で、指揮はマンフレート・ホーネック、SWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)。これは名演といっていいのではないか。ホーネックはわたしのもっていないところをもっているので、大変にためになる。この演奏なんか、へんな話だが、アニメ脳が聴いてもおもしろいんじゃないか、とか思ったり。ホーネックは、後期ロマン派が得意なのかな? 以上、2020.10.30 のライブ録音。
 
金柑を食う。

ほぼ満開の紅梅。去年は 2023.3.11 にこれくらいだから、だいたい同じ頃かな。
 
BPM 特集「私の好きな細野晴臣」を読む。ゆたさんに教えてもらったもの。 
 
夜。
ブラタモリ、次回予告がなかったし、最後の写真で女の子が花束をもっていたから、今日でおしまいかも知れないな。毎週結構楽しみに観ていた。
 
風呂に入っていて、カルガモ(だと思う)のガアガア鳴くのが聞こえた。
 
早寝。