岡野八代『ケアの倫理』

曇。暖かい。
 
NML で音楽を聴く。■ハイドン弦楽四重奏曲第六十一番 Hob.III:76 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。■ラヴェルの「ボレロ」で、指揮はシャルル・デュトワモントリオール交響楽団NMLCD)。すっかり目が覚めた、、忘れがたい名演。デュトワの魔術に、トロトロにとろけてしまいそう。あらためてこの人、ユニークな指揮者だなって思う。1981年の録音。
 
昼。ごく薄雲りでわずかに陽がこぼれている。
Mozart: Piano Concerto No.17 Leonard Bernstein/ Wiener Ph. モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番 バーンスタイン ウィーンフィル - YouTube
バーンスタインモーツァルト弾き振りで、とにかくウィーン・フィルがいきいきと演奏している。バーンスタインのピアノは決して悪くないが、録音の悪さもあるだろう、音がかなり冴えない。また、どうしてもピアノのスペシャリストに敵わないところはしかたないだろう。終楽章冒頭のオケのすばらしい導入など、これにピアノはどう入るだろうとワクワクしていたのだが、意外と平凡な入りだったり。でも、まあバーンスタインのピアノ、繰り返すが悪くはない。1981年、ムジークフェラインザールにおけるライブ録音。
 
 
イオンモール各務原へ。外気19℃は二月とは思えない、信じがたい。上着なしで外出。なんか駐車場がいつにも増して混雑している。

3F フードコートのミスド、ストロベリーカスタードフレンチ+ブレンドコーヒー462円。いつもフードコートで読書しているのなんてわたしくらいだが、今日はラフでなかなかカッコいいじいさんが読書していた。へー。
 岡野八代『ケアの倫理』(2024)読了。承前。前にも書いたが、フェミニズム本なんでめっちゃむずかしい。「ケアの倫理」が、政治(従来の民主主義への批判)や正義や反暴力とまで結び付けられていて、おもしろいと同時に、連呼される「ケアの倫理」ってつまり何よ、って結局なる。まあ、これまで女性によって担われてきた(あるいは女性に押し付けられてきた)、男性優位社会ではネグレクトされてきたもの、ってな感じなのだが、ちょっと曖昧だよね。わたしには、「弱さの価値」っていう風にも見えるが、そこはあまり強調されないのかな。具体的には、家事や子育てや介護ってのが、典型的に概念の期待されている中身なんだろう。要は、男も「家事や子育てや介護」をやれっていうことなんだろ、なんていうと、そうじゃないんだ、単純化するなって叱られそうだな。いやでも、わたしは男がふつうに「家事や子育てや介護」をやるようになれば、随分と社会が変わると思うんだけれどね。
 しかし、関係ないかも知れないが、男も女も、日本人は働きすぎじゃないかね。「ケアの倫理」なんてことをきちんと考えるヒマ、ないでしょ。とにかく、忙しすぎて、日々を廻していくだけで精一杯じゃないか知ら。
 本書を読んでいてふと連想したのだが、「女子力」っていう言葉があるよね。「女子」と付いているだけでフェミニストに叱られそうだが、あれって、かなりいい内容を含んでいるんじゃないか。実際、「女子力」があるとして、それである意味では女は男より生きる能力が高いし、柔軟に生きていけるところがあると、いえると思うんだよね。なかなか、男性が「女子力」に相当する能力をもつのは、我々の世代にはむずかしいと思う。いまの若い世代は、そのへんは進歩しているのかな。

しかしどうでもいいが、この新書本、1240円もするんだぜ。ちょっと気楽に新書本、ってわけにはいかない時代になったなあ。
 

ウチの遅い紅梅がもう咲く寸前。
 
『精神の考古学』第七部まで読む。
 
夜。
神のみぞ知るセカイ』の原作マンガの続き。なるほど、アニメ1期2期はかなり原作に忠実で、3期はそこから一気に飛んでいるのだな。これは残念、確かに3期「女神篇」は魅力的だけれど、せっかくだからきちんと全部やって欲しかった。原作は傑作で(アニメ版も神だが)、いかにもったいないことをしたかわかる。…ってどうでもいいですね笑。さて、原作はまだまだ続く。