ナディン・ゴーディマ『バーガーの娘』

曇。
 

朝起きたら庭にいた。サナエトンボ?
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト交響曲第三十六番 K.425 で、指揮はマティアス・マナージ、ジリナ・スロヴァキア・シンフォニエッタNMLMP3 DL)。いわゆる「リンツ交響曲。■アンスネスの弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲をちょっとだけ聴いてみたのだが(NML)、現代においてモーツァルトをいきいきと演奏することのむずかしさを感じるな。何というか、音楽をやっている喜びがあまり感じられない。上のマティアス・マナージはさほど知られていない指揮者なのだろうが、そちらの方が遥かによい。■ブラームス弦楽四重奏曲第一番 op.51-1 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。すばらしい。■バッハのパルティータ第四番 BWV828 で、ピアノはアンドラーシュ・シフNMLCD)。
 
 
ウチのさやえんどう(いまが旬)の味噌汁や卵とじがおいしい。野菜って、じつは旨味が出るんだよね。ほうれん草もいまやわらかいし。
 
■バッハの平均律クラヴィーア曲集第一巻〜第一番 BWV846 - 第四番 BWV849 で、ピアノはツィモン・バルト(NML)。第一番ハ長調前奏曲、もう止まりそうに遅い! まさにツィモン・バルトの面目躍如である。いかにも奇を衒ったように聴く人もいるかも知れないが、それはまちがいだ。しばらく聴いていけばわかるように、バルトの表現にはエモーショナルな裏付けがある。壊れたモダンに、中心を作り出す精神。バルトは正しいのだ。これからも、この路線をいっそう推し進めて欲しいと思わずにはいない。なお、2021.11.24 に「ツィモン・バルトのピアノを聴く」というエントリを書いているので、よろしければそちらもどうぞ。

シューベルトの三つのピアノ曲 D946 で、ピアノはアンドラーシュ・シフNML)。苦痛だけれど、わたしがまちがっているのかもと思ってがんばって聴いた。

 
珈琲工房ひぐち北一色店。斜め前に座っていた若いカップルがスノビッシュな気取った会話をしていて、何となく可笑しかった。別に、田舎の喫茶店で気取った会話をしていても全然いいわけであるが笑。
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帰りに肉屋。カレー肉を 500g 以上買う。今日のカレーは肉たっぷりだな。
 
 
図書館から借りてきた、ナディン・ゴーディマ『バーガーの娘2』(1996、原著1979)読了。ようやく読み終えた、全部で一箇月ほどかかったな。反アパルトヘイト運動の白人指導者、ライオネル・バーガー(現実にモデルがいる)の娘ローザの物語。複雑な小説で、わたしのレヴェルを超えているのだが、わたしなりにおもしろかった。ローザは両親が死んだあと、運動に加わらない。平凡にひっそりと暮らしている。本書では、ローザの恋愛の話が随分と展開される。そしてローザは南アフリカ共和国を出、フランスで半亡命生活を送り、それは官能の日々でもあるのだが、ある出来事がきっかけで、最終的に祖国へ帰る。そして、黒人のための病院で働くようになり、最終的に逮捕される、といった感じ。確かに政治小説ではあるのだが、複雑な語りと登場人物たちの複雑な心理、そして南アフリカ共和国の白人女性がこういう小説を書くというピンとした緊張感をもっていて、たんなる政治的主張を述べた小説というわけではない。やはり、「文学」だといってよい。前にもちょっといったが、大江健三郎を思い出させるところがある。ノーベル文学賞作家であるという注釈は、必要であるのだろうか。ナディン・ゴーディマは短篇の名手でもあるそうで、本書は邦訳で600ページを超える堂々たる長篇小説であるが、短篇も読んでみたいと思った。 
 
夜。
転生したらスライムだった件』(2018)第8話まで観る。人気作。結構おもしろい。主人公スライムだけれど、めっちゃチート能力持ちじゃん。