こともなし

雲は多いが、晴。夜のあいだに降ったらしい。
目覚めてふとんの中。パラノイアックな噴出口が出来ていて、汚いものが湧き上がってくるのに悩まされる。出てくるものは出させたのち、全体的なパースペクティブの中で相対化する。
 
スーパー。客少なし。食べ物は正月の残りがあるので、それほど買うものがなかった。
ドラッグストア。スーパーになかったドリップのインスタントコーヒーを買う。
 
お隣の大きなモチの木で、メジロがクルクルクルクル鳴いている。
いい天気。
 
昼。
「キャッチ!世界のトップニュース」で今回の地震羽田空港での飛行機事故の海外報道を見ると、日本はなぜかいくらか称賛されている。わたしにはそれほど日本が特別にも思えないのだが、これに関する限り、まだ、日本には世界を感心させるところがあるようだ。ふーんって感じ。
 
NML で音楽を聴く。■ハイドン弦楽四重奏曲第五十六番 Hob.III:71 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NMLCD)。■ラヴェルの「マ・メール・ロワ」で、指揮はシャルル・デュトワモントリオール交響楽団NMLCD)。美しい。■メシアンの「七つの俳諧」で、ピアノはイヴォンヌ・ロリオ、指揮はピエール・ブーレーズストラスブール・パーカッション・グループ、ドメーヌ・ミュージカル管弦楽団NMLCD)。
 
珈琲工房ひぐち北一色店。ひぐち、ひさしぶりかな。まだ正月休みの人が多いのか、とても混雑していた。ひさしぶりのせいか、やはりここのコーヒーはおいしい。一時間かけて、ちびちびゆっくりと味わう。
小野正嗣氏のエッセイ集を読み始める。
 
小野正嗣『浦からマグノリアの庭へ』、続きを読もうとしたが、読む気を失って残りはパラパラと眺めておしまい。下らない本。まあ、150ページくらいはきちんと読んだんだから、許されよ。

 
『清陰星雨』の再読の続き。ところどころで突発的に目頭が熱くなる。感傷的で、恥ずかしいことである。
 中井久夫さんの自己認識だと、中井さんは背中に「日の丸」を背負っているそうである。また、B級の人間であり、神サマ(天才)のわけのわからない言葉を通訳できる、「神主」と呼ばれていたそうだ。いずれも、俄に信じがたいものがある。
 自己評価があまりにも低い。そういえばあと、中井さんは「天才は個人現象でなく、小集団現象である」とも仰っている。まさに。
 
玄侑さんの『華厳という見方』を読み返す。
 
夜。
U-NEXT で『犬王』(2022)を観る。原作は古川日出男、監督は湯浅政明