『コレクション瀧口修造8 今日の詩と造形』

日曜日。曇。
 
NML で音楽を聴く。■シェーンベルクのピアノ協奏曲 op.42 で、ピアノは内田光子、指揮はピエール・ブーレーズクリーヴランド管弦楽団NML)。

シェーンベルク:ピアノ協奏曲

シェーンベルク:ピアノ協奏曲

  • アーティスト:内田光子
  • ユニバーサル ミュージック
Amazon
シェーンベルクの三つのピアノ曲 op.11、六つの小さなピアノ曲 op.19 で、ピアノは内田光子NML)。
 
昼。
ブラームスのピアノ協奏曲第一番 op.15 で、ピアノはマウリツィオ・ポリーニ、指揮はカール・ベームウィーン・フィルハーモニー管弦楽団NML)。もう何十回聴いたかわからない録音だが、初めてのように感動してしまった。アニメを「記憶を消してもう一度観なおしたい」っていう人がよくいるけれど、それみたいな感じ。で、その後に得た新しい感受性もあるし、よけい感動して泣きそう。わたしはジャメ・ヴュの人か? ポリーニのみならず、最晩年のベームウィーン・フィルもすばらしいな。1979年の録音。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

Amazon
ベートーヴェン弦楽四重奏曲第十三番 op.130+大フーガ op.133 で、演奏はプラジャーク・クヮルテット(NML)。 
珈琲工房ひぐち北一色店。ひさしぶりにひぐちのおいしいコーヒー。土日は混んでいるな、帰るとき、駐車場に空きがなかった。
図書館から借りてきた、『コレクション瀧口修造8 今日の詩と造形』ようやく読了。読み終えて静かな気持ちになる。 
閉じた貧しい精神の中に消滅していくわたしを追求する。
 
 
夜。
澁澤龍彦の『ドラコニア綺譚集』中の、「ラテン詩人と蜜蜂について」「鏡と影について」「桃鳩図について」をひさしぶりに読み返す。どれも間然とするところのない見事な文章、エッセイの名品だ。わたしは二十代のときからこの中の「鏡と影について」が特に好ましくて、繰り返し読んだものであるが、老年が近くなったいまでも、あいかわらず好ましい。そしてその中身は、いま思えば、あたかも自分の人生を予告したもののようでもある。もっとも、わたしが完成された道士になった、というわけではないのだが。 
早寝。