雨。台風来たる。
夢。高いオフィスビルの建ち並ぶ中、そこそこの高さのむき出しの細い鉄塔に、危険をおかして徒手空拳で(?)登る。上でパフォーマンスなど、したのか? 何かと闘ったりもしたかも知れない。いずれにせよ、道ゆく多くのスーツ姿のサラリーマンたちなどは、気に留めることもなく、無関心に歩いていく。
先日焼きそば用の肉を買い忘れたので、風雨強い中、朝いちばんで肉屋へ。ちゃんと開いていて、お客も数人来ていた。焼きそば用の豚ロースだけでなく、しょうが焼き用、カレー肉なども買う。
昼食に焼きそばを作る。敗戦の日、たまたまテレビに向かって、正午黙祷する。
図書館から借りてきた、『KAWADE道の手帖 種村季弘』(2006)を読む。松山巌と坪内祐三の対談、松田哲夫、高山宏、高山宗東、池内紀、谷川渥、大空咲穂あたりの種村論がおもしろかった。高山宗東というのは知らない人だが、なかなかおもしろい文章を書かれる。何者なんだろうな。
いまは種村季弘(1933-2004)のような人は出ないけれど、時代として「土台」が壊れている(参照)から、当たり前だと思う。これからの人が取り組むべきはそこだけれども、あまりにもいろいろな能力が必要で、むずかしい。まあ、いたずらに嘆いても、仕方がないわけだが。
『ヴォルプスヴェーデふたたび』は古書価が安いので、「日本の古本屋」サイトで購入する。ただ、状態がわからないものを注文したので、あたりかハズレか、どうでしょう。
夜。
『PSYCHO-PASS サイコパス』(2012)第22話(最終話)まで観る。驚くべき傑作。作品としては『攻殻機動隊』より上かも知れないな。心情的かつ哲学的に、犯罪者である槙島に説得されてしまいそうだ。実際、管理社会はむしろ善(あるいは必要悪)であり、かつ不可避であるという考え方は、いま、特に社会科学系の学者にはめずらしくもないだろうし、そうなると、自由を重視して*1それに対抗しようとする槙島は、一定数の人にはヒーローであると見做されてもおかしくなくなる。この作品を観れば、市民を管理するシビュラシステムのグロテスクさは、わたしには疑いないように思える。正直いって、わたしは自分がこの問題に対しどう考えたらよいか、よくわからないのである*2。それくらい、この作品は重要なところを突いてきている。もちろん、シビュラシステムは極端な管理システムだが、もっとマイルドなシステムならよいのか? 現実に社会の管理化は、官民合わせて*3進行し続けているのだ。中国は、高度な管理都市のノウハウを「一帯一路」に向けて輸出しようとすらしているし。日本も管理社会化という点で、例外ではない。