養老孟司『からだを読む』

晴。
モスバーガー岐阜ながもり店にて昼食。スパイシーモスバーガー+ポテト+アイスコーヒー810円。

養老孟司『からだを読む』読了。養老流解剖学講義。「からだ」とあるが、話は消化管で終っている。養老先生が忙しくなったかららしい。素人向けとしては相当に詳しいということになろうが、もちろん医学生が勉強する半分にもなるまい。で、僕にはエンタメ小説よりおもしろかった。人間のからだというのは、よくできているのかそうでないのか、どうもよくわからない。養老先生の説明だと、意外にいいかげんなものだという印象も強い。うまく出来ていないから、そこが病気になりやすかったり。例えばヒトはモチを喉に詰まらせて死んだりするが、これは咽頭の欠陥である。ブタではこういうことはあり得ないそうだ。胃潰瘍も、自分の消化液で自分の胃を消化して起きるのである。ちなみに、ネズミを二三回氷水に漬けてやると胃潰瘍ができるそうで、研究のためとは云え気の毒である。解剖学など昔からありそうだが、よくわかっていないことも多いし、今でもどんどん発展しているのだな。一方、動物の比較解剖学など、いまではやっていると趣味だとされてしまうので、昔の学者の本を読むしかないということもあるそうだ。養老先生はトガリネズミがお好きなそうなので、トガリネズミの肛門を調べたそうであるが、確かに趣味っぽい。まあ、役に立つような本ではないかも知れないが、そんなことはいいではないかと思う。

からだを読む (ちくま新書)

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