バタイユ『ニーチェ覚書』

曇。
プールとアピタ
ジョルジュ・バタイユニーチェ覚書』読了。バタイユによる、ニーチェの断片のアンソロジーバタイユの選択はあまり心惹かれないのだが、それでもニーチェはやはりインパクトがある。しかし、バタイユも訳者も、ちょっと力みすぎではないか。ニーチェは「軽やかさ」も推奨したのではなかったか。

ニーチェ覚書 (ちくま学芸文庫)

ニーチェ覚書 (ちくま学芸文庫)


久しぶりに、マーラーの第六交響曲を聴こうと思う。初めはブーレーズ盤を聴き始めたのだが、聴いていられなくなって、シノーポリ盤に替える。これがよかった。まるで初めてマーラーを聴くかのように新鮮で、興奮する。今まで何を聴いてきたのだろう。とてもスケールの大きい演奏なので、終楽章などは集中を切らせないようにするのが大変だ。どの楽章もすばらしいが、特に緩徐楽章にやはり感動した。まったくシンプルな主題なのに、じつに詩情豊かで美しい音楽になっている。これがベルリン・フィルウィーン・フィルだったと時には思わないでもないが、フィルハーモニア管も頑張っている。さてこのシノーポリBOX、聴き直すのが楽しみだ。他の指揮者でも聴きたくなったが、いったい誰がいいのだろう。バーンスタインはあまり好きな指揮者ではないし。インバルの昔の全集とか、BOXになっていないかなあ。
Mahler / Sinopoli: The Complete Recordings Philharmonia Orchestra

Mahler / Sinopoli: The Complete Recordings Philharmonia Orchestra


ブログ「一市民が斬る!!」を読んでいると、小沢一郎の周りにいる議員たちは、森ゆうこ議員を除いて、カスばかりではないかという印象を禁じ得ない。頼りないこと夥しいのだ。まだ、森議員ひとりいるだけでも、マシなのかもしれないが。こういうのを纏めていかねばならないとは、政治家は大変だとつくづく思う。政治の世界でも、他と同じく、いまや人材が払底しているのは明らかだ。権力のドロドロした部分を捌きつつ、政策をきっちり実行していける政治家が、本当に少なくなった。野田首相などは、権力欲に免疫をもっていたとは到底思われない。首相になって舞い上がり、政治生命を賭けるなどと言って悲劇の主人公のようなヒロイズムに陥っている。恥ずかしいと云ったらない。
 だいたい、「税と社会保障の一体改革」なんて首相もマスコミも言っているが、「税」はの議論はあっても、どこに「社会保障」の議論があるのか。「社会保障」「一体改革」にはただの誤魔化しがあるだけで、本音は「税」にあるのが見え見えである。経団連なぞが増税に賛成なのはどういうわけか? あまり云いたくもないが、法人税の減税を消費税増税で賄うという理由以外、何か理由があるのかね? 本当に財政を「健全化」しようというのなら、法人税減税など矛盾してはいないかね? やれやれ。若い人たちは、財界のトップであるジジイどもがさらにうまい汁を吸おうというのを、座視していてはいけないのではないかな。こういうのを搾取というのである。