高橋源一郎『虹の彼方に』/ヘンリー・ジェイムズ『アスパンの恋文』

晴。
高橋源一郎『虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボウ)』読了。キュートで哀切なポストモダン小説。源一郎さんは、たとえ失敗作でも読んでおくべきことを再確認する。わけのわからない小説だって? いや、いいじゃないですか。流行はとっくの昔に去ってしまったが、ポストモダン小説はやはり書かれるべきだったのだ。

ヘンリー・ジェイムズ『アスパンの恋文』読了。ヘンリー・ジェイムズの小説に、こんな面白いものがあるとは! 読者をぐんぐん惹き込んで離さない。アメリカの大詩人アスパンの手紙を所有する、アスパンの嘗ての恋人である老婦人は、姪と共にヴェネツィアに住んでいる。主人公はアスパンの研究者で、是非ともその手紙が見たいのだが、気難しい老婦人のガードは堅い。そこで主人公は、身分を偽って老婦人の邸宅に下宿することを企む…
アスパンの恋文 (岩波文庫)

アスパンの恋文 (岩波文庫)


鈴木宗男氏、仮釈放される。