仲正昌樹『今こそルソーを読み直す』/笙野頼子『なにもしてない』

曇。
プール。アピタ
仲正昌樹『今こそルソーを読み直す』読了。実に手際よく解説されている。また、コンパクトな「政治思想(史)入門」にもなっている。自分には、教えられることばかり。

今こそルソーを読み直す (生活人新書)

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笙野頼子『なにもしてない』読了。表題作、何と気持ちの悪い小説! 普通の人(?)ではない(??)というのが作家の才能であるとすれば、これは大変な才能だ。ここまで読者を気持ち悪い気分にさせられるというのは、並大抵ではない。「イセ市、ハルチ」も妄想全開。先の展開がまったく予想できない。しかし、解説は作者を「私小説」作家としているが、本当にそうなのだろうか。妄想は作り物だとは思わないが、作者の妄想をそのまま書いたものとも思えない。それはともかく、これは他の作品も読んでみなければなるまい。あー、気持ち悪。
 ちょっと思ったのだが、表題作など、誰か英訳しないかな。誰も読まないか。
なにもしてない (講談社文庫)

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