梶谷懐『中国経済講義』

雨。
夕方までごろごろぼーっとしていた。ちょっと頭を休めるかな。

食事とブラタモリ以外はずっとごろごろ。
ちょっと下らないことをする。


梶谷懐『中国経済講義』読了。おもしろかった。といっても自分は無職のおっさんであり、本書の知見がビジネスに活かせるというわけではない。経済にも特に詳しくない。なので、本書の中身については書く資格がない。より適切な人物が本書を紹介することは確実であるから、詳しくはそのような書評に就かれたい。
 どうでもいいことを書くと、著者はわたしより少し年少で、ネットで時にその姿を見かけるが、以前からネット上でのその節度ある態度に多少の好感をもってきた。いまでは優秀な(文系の)学者がネットで数多く活躍しているが、多かれ少なかれ彼らは何でああもエラそうなのかなと不思議に思う。まあどうでもいい話であるが。中国経済についてはネットで信用されているような書き手がかなり乱暴なことを言っていて、本書は専門家の立場からそのような議論を密かにたしなめているところがあるように思える。
 素人の遠望にすぎないが、現代中国は独裁制ともいえる権力構造に共産党支配+市場経済という、何だかデタラメなように見えてしまう制度なのだけれど、それでいて近年よくもこううまく経済を発展させてきたものだと、まったく不思議な感じがする。本書を読んでその理由が多少わかってきた気もするが、それにしても不確定要因が多い。本書に指摘されているが、中国経済の成功者たちがこれから社会的なシンボルになった時点で、時の権力者がホントどうふるまうか、まったく未知数であろう。それに、これからますます重要になるネットの世界で、中国全体をファイアウォールで囲んでしまうようなシステムが、これからどうなるのであろうか。まあ、わたしなんぞにはどうでもよいといえばどうでもよいことなのであるけれども。