ミシェル・ウエルベック『プラットフォーム』

雨。
早起き。
音楽を聴く。■バッハ:ブランデンブルク協奏曲第二番 BWV1047(ブリテン参照)。シブい。いい演奏だ。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第十四番 op.27、第二十三番 op.57 (ギレリス、参照)。これぞベートーヴェン。特に「熱情」はすごい迫力だ。やりすぎ? いやいや、ベートーヴェンはこれくらいでないとね。リヒテルの「熱情」は凄まじかったが、ギレリスもおさおさ劣るものではない。ベートーヴェンは人畜無害な音楽などではないのだ。■オンスロウ:弦楽四重奏曲ヘ長調 op.46-2 (マンデルリングQ、参照)。■バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第二番 Sz76 (ルノー・カピュソン、カティア・ブニアティシヴィリ参照)。これはレヴェルの高い演奏。バルトークはもっと聴きたいね。

昼から県営プール。
山形浩生氏らの翻訳によるクルーグマン国際経済学の教科書が出るのだけれど、見栄で買おうかと思ったらなんですかこの値段は。田舎だからたぶん県図書館にも入らないだろうしなあ(というレヴェルなんだ、岐阜は)。まあ読んでも猫に小判なのはわかっているのですしねえ。

クルーグマン国際経済学 理論と政策 〔原書第10版〕 ハードカバー版

クルーグマン国際経済学 理論と政策 〔原書第10版〕 ハードカバー版

ミシェル・ウエルベック『プラットフォーム』読了。何を書くべきか。おもしろかった? まあまあ。セックス、退廃、知性、資本主義、西洋と東洋、テロ、確かに現代を深く抉った、問題作であるというべきか。世の中問題作だらけですな。自分のような田舎者に何の関係があるとも言いたくなる。もちろん本当は著者が問題にしているものは、世界中の誰とも関係がない筈はないのだと、わかってはいるのだが。恐るべき知性と野蛮なポルノグラフィーとの結合は確かに誰にでも書けるものではない。例えば昔の村上龍に比べたら、著者は遙かに世界を知っていると言えるのだろう。確かに注目すべき作家だ、ウエルベックは。いや、いまや既に世界的な重要作家であるのだろう。よく知らないが。さて、これで読んだのは何冊目になったか。四冊目くらいかな。