ペンローズその他『時間とは何か、空間とは何か』

晴。気持ちのいい陽気。
音楽を聴く。■シューマン交響曲第一番op.38(ロビン・ティチアーティ)。初めて聴く指揮者で、なかなか小気味のいい音楽づくりをしてくれる。これだけではまだわからないが、期待の若い指揮者らしい。

Schumann: the Symphonies

Schumann: the Symphonies

ラヴェルボレロ(シャイー、参照)。木管が上手いと思ったら、コンセルトヘボウだった。当り前だな。

図書館から借りてきた、A・コンヌ、S・マジッド、R・ペンローズ、J・ポーキングホーン、A・テイラー『時間とは何か、空間とは何か』読了。第一線の数学者、物理学者たちが最先端の時間・空間論を語るということで、数式はほとんどないものの、内容は飛んでもなくむずかしい。というか、数式があった方がわかるくらいで、まるで雲をつかむような話である。まあ、最新の観測によれば、宇宙には質量が足りないそうなので、それを超対称性粒子から持ってくるとか、新しい量子重力理論が必要だとか、その程度のことはわかるのですけれどね。数学的なアイデアなんかを語られても、さっぱりですわ。小ネタでおもしろかったのは、波長の最大値は宇宙の大きさを超えることができないので、そこから粒子には最小運動量があるのではないかという話とか、標準模型ラグランジアンは複雑すぎて、タイプするだけで四時間はかかるとか。このラグランジアン、プロジェクトされているのが本書に写真で載っているのだが、これは笑えるので是非ネットで探したい(ここにありました。スッキリまとめてあるなあ。これならさほど恐ろしげでない、か?  ※追記 きちんと書くと下の画像みたいになる、のか?)。こんなの、誰が計算するんですか(笑)。正気の沙汰ではない。まあ、最先端というのは、こんなにとち狂っているという話である。学生はともかく、一般人はお好きな方はどうぞ。
時間とは何か、空間とは何か――数学者・物理学者・哲学者が語る

時間とは何か、空間とは何か――数学者・物理学者・哲学者が語る