晴。
前田英樹『ベルクソン哲学の遺言』読了。これはいい本だ。著者は、ベルクソンのあの有名な「遺言書」を重要視している。自分の七冊の本以外は、参照する必要はない。それらに自分の言いたいことはすべて含まれており、後は(著者の死後)講義録や書簡集などが出ても、自分の思想には関わりのないものであるという、あれである。小林秀雄もこれを重要視していた。著者はその通りにベルクソンを読み解き、とてもおもしろい本が出来上がった。ベルクソンの哲学は、彼が最初に掴んだ「持続」というものがわかれば、自然と読み明らめることができると、著者は言っているかのようだ。
個人的には、『道徳と宗教の二源泉』を再読してみたい気に襲われた。もう内容はすっかり忘れてしまったが、本書を読んだところでは、これもまた一段の飛躍であるようだ。
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ブログ「内田樹の研究室」のエントリー「Natureから」。福島の原発の放射性物質汚染水が、太平洋に流れ出ていることに関する、「Nature」誌の言及。
http://blog.tatsuru.com/2013/09/06_1112.php