岡崎武志『蔵書の苦しみ』

雨のち晴。
中華「龍園」にて昼食。炒飯480円。

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音楽を聴く。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第十番op.14-2(バックハウス)。

岡崎武志『蔵書の苦しみ』読了。仕事の空き時間に読んで読み終えた。「本が増えすぎて困る」というのは、ある種定番ネタだが、やはり面白かった。まあ自分はさほどの蔵書家でもないので、自分に引きつけて読むという部分は薄かったが、みんな苦労していますねえ。自分のことをちょっと書いておけば、ウチは母が本の増えることを嫌うので(母も結構読むのですが)、買うのはどうしても文庫本か新書が多くなる。単行本は、現代思想関係か理系の専門書は已むを得ないが、できるだけ買わず、最近では図書館で済ませる。それに今は近所に古本屋がなので、単行本は自然と買わなくなったが、学生の頃は下宿から自転車でいける範囲に相当数の古本屋があったので、かなり買っていた。蔵書数はたぶん一万冊はないと思う。四部屋にわけて架蔵。アーカイヴは文庫本と新書で作るしかない。自分の蔵書の特徴は、ちくま学芸文庫平凡社ライブラリー講談社学術文庫岩波文庫がわりと多いことだろうか。ただし、猛者たちのように古本で揃えたわけではなく、新刊を地道に買っていったものが殆どで、ただ、岩波文庫だけは、学生の時に相当古本屋で集めた。東京へ行った時も、岩波文庫の古本の購入は目的のひとつで、これはよくある平凡な話だと思う。
 本書を読んでも、本というのはやはり単行本なのだと思わされる。だから、単行本を買わない自分は、真の意味で書物を愛しているとは云えないのかも知れないし、本の魅力もまだまだわかっていないのかも知れない。ただ、「古ツアさん」の云う「古本修羅」たちの生態は、やはり人並み以上に面白がれるとは思う。彼らに言わせれば、「蔵書の苦しみ」がなくて、なんで「蔵書の楽しみ」があろうか、ということではないか。本書もこれに尽きるのではないかな。
蔵書の苦しみ (光文社新書)

蔵書の苦しみ (光文社新書)