内田百輭『サラサーテの盤』

晴。
市役所とイオン。昼からネッツトヨタの担当者来訪。書類がすべて整う。一週間後くらいに納車の予定。いよいよデミオともお別れか。廃車にするのはかわいそうなのだが、已むを得まいな。
内田百輭サラサーテの盤』読了。幻想短篇集。悪夢のような幻想だ。百輭先生は随筆ばかり読んできて、小説は初めて読むが、面白いではないか。随筆より面白いくらい。真綿で首を絞められるような、不気味な感じがとてもいい。もっと読んでみよう。


ショパンのピアノ・ソナタ第三番が聴きたくなったので、いろいろ探した中、リパッティ盤があったので、これはと思って聴いてみる。うん、いい演奏なのだが、ポリーニ盤なんかを先に聴いているのは不幸だ。どうしても技術面で気になってしまう。もちろんリパッティだって充分技術はあるのだが、例えば終楽章など、難曲を一生懸命弾いてみました、という感じなのだ。ポリーニの演奏は、技術的な困難さなどあるの?というようなもので、音の美しさなども、とても比較にならない。詩情あふれる部分、例えば第一楽章の第二主題だとか、第三楽章の Largo などは、本当に素晴らしいのだが。いわば、夢見る乙女のためのショパンなのだ。リパッティの特徴である、一種の高貴さは、充分出ていはするが。
20世紀の偉大なるピアニストたち?ディヌ・リパッティ

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