シェイクスピア『シンベリン』

晴。
ポリーニのピアノ、ベーム指揮ウィーン・フィルの演奏で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第五番を聴く。ポリーニの七〇年代最後期の演奏で、硬質で水晶のような音、切れ味抜群のテクニック、完璧な解釈と、洵にスリリングなものだ。八〇年代以降のポリーニベートーヴェンはつまらないので、どうして七〇年代にもっと録音しておいてくれなかったのかと、つい無意味な恨み言すら述べたくなってしまう。まあ、録音を持ちかけてくれたと思われるベームに、感謝しよう。そのベームの指揮も、さすがに巨匠風で、迫力がある。
 このディスクで、ドイツ・グラモフォンでのポリーニの録音はすべて揃えた筈だ。ショパン・コンクール直後のEMI録音はどうするかな。

Piano Concerto 5

Piano Concerto 5 " Emperor "

シューマンピアノ三重奏曲第二番(ル・サージュ他)。地味な曲ではあるが、第二楽章の甘い音楽、第三楽章の寂寥がいい。

シェイクスピア『シンベリン』読了。松岡和子訳。どうなるかと読んでいてドキドキしたが、大甘のハッピーエンドでホッとした。勧善懲悪のメロドラマでもいいじゃない。