ヤーコプ・ベーメ『アウローラ』

曇。
プール。
音楽を聴く。■バッハ:パルティータ第二番(グールド)。いつまでも聴いていたいのに、繰り返しがなくて、あっという間に終ってしまう… ■バッハ:ゴルトベルク変奏曲(グールド1982)。ゴルトベルク変奏曲自体は、車の中でペライアや弦楽三重奏版でよく聴くのだが、グールドは別格でそんなに聴けない。云うまでもなく、レコード史上の最高の名盤の筆頭にくる演奏。デビュー盤もいいけれどね。■プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第七番(ポリーニ)。これ、好きな曲だ。終楽章のポリーニには唖然。技術が凄いなどと云うレヴェルを超えている。■ショパン:ピアノ協奏曲第一番(ポリーニ、クレツキ)。若きポリーニの瑞々しさ。天才の若い頃って、じつに面白い。■フォーレピアノ三重奏曲op.120(カプソン兄弟他)。すごい演奏ばかりだったので、お茶漬けのつもりで聴いたのだが、どうしてどうして、いい曲だなあ。フォーレは晩年まで充実。

ヤーコプ・ベーメ『アウローラ』読了。副題「明け初める東天の紅」。ベーメの主著であり、難解。

アウローラ―明け初める東天の紅 (ドイツ神秘主義叢書)

アウローラ―明け初める東天の紅 (ドイツ神秘主義叢書)


フェラスのヴァイオリン、バルビゼのピアノで、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第一番を聴く。この曲の定番的演奏は、シェリングルービンシュタインのデュオで、いかにもブラームスらしい、やわらかくて線のはっきりした演奏であり、世評通りの名演だが、このフェラスとバルビゼのデュオも、滋味のある、前者に劣らぬいい演奏だ。中年になっても、第一楽章の甘い旋律に心が震えるとは、まあどうしたものだろうか。時々、何とも聴きたくなってくることがある。
 クリスチャン・フェラスというヴァイオリニストは、このBOXセット以外に聴いたことはないが、このバルビゼとのコンビは、どれも珠玉の演奏だ。フェラスは早く亡くなっており、確か早い晩年は芸が荒れたというのをどこかで読んだ記憶があるが、ここではまったくそれを感じさせない充実ぶりだ。クラシック音楽らしい、名演奏だという気がする。
クリスチャン・フェラス?ドイツ・グラモフォン・レコーディングス

クリスチャン・フェラス?ドイツ・グラモフォン・レコーディングス