カロッサ『ドクトル・ビュルゲルの運命』/小林章夫『イギリス王室物語』

晴。
カロッサ『ドクトル・ビュルゲルの運命』読了。手塚富雄訳。小さくて繊細な悲劇。今カロッサを読む人はどれくらいいるのだろう。

ドクトル・ビュルゲルの運命 (岩波文庫)

ドクトル・ビュルゲルの運命 (岩波文庫)

小林章夫『イギリス王室物語』読了。イギリス歴代の王の中から八人を選び、彼らのエピソードを綴った本。なかなかうまい文章で楽しく読ませる。本書をを読んでいると、イギリスの王室の伝統として、漁色があることは疑い得ないことがわかる。まあヘンリー八世など、離婚がしたいがために国教会を創ってしまったり、ジョージ四世は色と食が過剰で、体重が四分の一トン(!)になってしまったり、エドワード八世は恋のために一年で王位を捨てたりとか。また奇妙にも、エリザベス一世にせよヴィクトリア女王にせよ、女王在位のとき国が繁栄しているのは、よく云われることでもある。それにしても、今のエリザベス二世は、在位期間が長いねえ。たぶんイギリス王室史上、在位期間が一番長いのではなかろうか。
イギリス王室物語 (講談社現代新書)

イギリス王室物語 (講談社現代新書)