シェリダン『悪口学校』/荒川洋治『黙読の山』

曇。
音楽を聴く。■バッハ:二台のピアノのための協奏曲ハ短調BWV1060(シフ、ピーター・ゼルキン参照)。■メンデルスゾーン:八重奏曲op.20(ロンドン・メロス・アンサンブルのメンバー、参照)。佳曲。■■ハイドン交響曲第百二番変ロ長調バーンスタインNYPO 1962)。中沢さんの言っている「野蛮」というやつに、挑戦してみないといけないな。で、若きバーンスタインがそうなのかどうか、勘違いでないことを祈る。■ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調アルゲリッチアバド参照)。どうしてこの第二楽章みたいな感傷的な甘い曲に、ホロリとさせられてしまうのか。僕も相当にアマいね。■ショパン:ピアノ協奏曲第一番op.11(アルゲリッチアバド参照)。これも大甘な曲。二十歳前後のショパンに陶然となる。アルゲリッチは途轍もない。

シェリダン『悪口学校』読了。辛辣な喜劇。社交界の偽善を描き、道徳家に見える人物がじつは悪党であり、評判の悪い人物がじつは善人だったり。よくある設定とも云えようが、イギリスで人気があるように、上手くできている。それにしても、西欧には社交界を舞台にした小説や劇が多いな。なお、題の「悪口」だが、原題は「The School for Scandal」。

悪口学校 (岩波文庫)

悪口学校 (岩波文庫)

図書館から借りてきた、荒川洋治『黙読の山』読了。著者は文学通に好まれそうな文学者で、それは確かにわかる。良質の文学に対して、まじめな人だ。だから、僕は全肯定はできないけれど、悪口を書く気がしない。こういう人も居なければ、文学は滅びてしまうかも知れない。できれば、もっと汚いものにも接して欲しいと思うのだが、ないものねだりであろうか。
黙読の山

黙読の山