休日。雪。
寝過ぎ。十二時間くらい寝た。
フロイト『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの』読了。わかりやすい訳文だが、そもそもフロイトが大きく自分を超えているので、フロイトが究極的に何を語りたいのかを推察するのがむずかしい。もちろん、精神の全領域の根底に性の問題があるということは、大前提にした上のことだ。変な話なのだけれども、フロイトは立場としては学者だが、読んでいるとなんとなく、「魔術師」というべきか何かのような印象を受ける。妖しいが、深いところで真理を掴んでいそう、とでも云うか。
しかし、フロイトを転用して、「超自我」とか「去勢コンプレックス」とか「タナトス」などと口走るのも、ちょっと躊躇われる。あまりにも手垢に塗れた術語だからだ。でも、そのあたりは、割り切らねばならないのかも知れない。
ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの (光文社古典新訳文庫)
- 作者: ジークムントフロイト,Sigmund Freud,中山元
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/02/09
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- 作者: 吉本 隆明
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中央公論社『日本の詩歌 巻12』の日夏耿之介を読む。いま日夏の詩集を入手するのは困難だが、この選集だけは安い。(「ブ」で105円で入手。)けれども、全体からどれくらいの量が収められているのかは、明記がないので、しかとは分らない。まあ、とりあえず満足できるくらいにはあった。それにしても、岩波文庫は日夏の詩集くらい入れてほしい。
読んでいたらもっと詩が読みたくなってきたので、本書の西脇順三郎も読む。
日本の詩歌〈第12〉木下杢太郎,日夏耿之介,野口米次郎,西脇順三郎 (1969年)
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1969
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カルロス・クライバーの指揮で、ベートーヴェンの交響曲第七番を聴く(参照)。第二楽章の funeral march は聴かせるが、あとはひどい曲ではないか。終楽章など、冒頭の数小節の反復で、音楽的に何を聴いたらいいのか分らない。高校生の頃は好きな曲だったのだが。クライバーの指揮は小粒だが躍動感があるもので、終楽章のぎりぎりの早いテンポでも統率は失っていない。名演とされるのも分らないではない。
シューマンの交響曲第三番、第一楽章を聴く。なぜか、どうしてか分らないが、時々聴きたくなる。我が偏愛の曲。「ライン」という標題がどうして付いているのか知らないが、ぴったりだという気がする。第一楽章が特に好きだ。つぎは終楽章か。スダーン指揮東京交響楽団(参照)はホルンがちょっと苦しいが、まあそれはいいし、マーラー版だというのが稀少価値だ。贅肉のとれた(?)シューマン。