沖藤典子『介護保険は老いを守るか』/トゥーサン『テレビジョン』

三井山登山道

日曜日。雨のち晴。
CDプレイヤーを修理に出してしまったが、無性に音楽が聴きたくなったので、MDで聴きまくる。MDにいろいろ落としてもなかなか聴かないので、ちょうどいい機会。普段あまり聴かないジャズや、日本のポップスなど。

沖藤典子『介護保険は老いを守るか』読了。集団の本質はその中心ではなく、エッジの部分に出るものだ。その意味で、とりわけ低所得者を対象にした、老人の介護や、介護行政にはその国の本質が出るのであり、本書もそのことをよく示している。ここに見えるのは今の日本の現状であり、敢ていえば、日本の矛盾であろう。本書に出ている介護保険制度の実体には、洵に暗澹とさせられざるを得ないのであり、はっきり言って、貧乏人は安心して年を取れない。心ある人がたくさんいることは本書からもよくわかるので、(「財源」を理由として)改悪されてきた制度を、そういう人たちが報われるようなものに、なんとかしていきたいものだと思う。若い人だって、他人事ではないのだ。著者のホームページはこちら

介護保険は老いを守るか (岩波新書)

介護保険は老いを守るか (岩波新書)

夕食に、庭で採れた蕗の薹の天麩羅を食べる。ちょうどいい時に採れた。
ジャン=フィリップ・トゥーサン『テレビジョン』読了。
テレビジョン (集英社文庫)

テレビジョン (集英社文庫)