台風24号

日曜日。雨。

老父は朝早くから台風への備え。
早い時間にドラッグストアとスーパーへ行くも、スーパーはすごい混雑。みな考えることは同じだ。駐車スペースがないくらいだったが、何とか入れる。スーパーは今日は 17時で閉店とのこと。まあ、台風でそんな時間は誰も来るまいしな。

昼過ぎ、雨が強くなってきた。雨戸を閉める。

NML で音楽を聴く。■モーツァルトピアノ三重奏曲第五番 K.548 で、演奏はトリオ・フォントネ(NMLCD)。■ハイドン交響曲第九十九番 Hob.I:99 で、指揮はフランス・ブリュッヘン18世紀オーケストラNMLCD)。■ヤナーチェクの「プレスト」、「おとぎ話」で、チェロはボリス・ペルガメンシコフ、ピアノはアンドラーシュ・シフNMLCD)。ヤナーチェクは役に立ちさえもする。

西洋古典叢書の『アエネーイス』を読み始める。

暴風治まる。(PM11:55)しかしネットによると中心は名古屋市付近とあるので、もしかしていわゆる「台風の目」に入ったのか。ナウキャストを見ると名古屋市から自宅付近にかけて雨雲はなく、むしろ静岡から関東の方に強い雨が降っているようだ。外はしんとしていて虫の声も聞こえる。

ブログ「本はねころんで」を見ていたら、ディネーセン(ディネセン)はカーレン・ブリクセンのこととあった。わたしはいずれの名も知らなかったが、最近河出文庫に入ったディネセンは購入済で、そのうち読もうと思っていたところである。既に山口昌男が紹介していたそうで、自分は一応『本の神話学』には目を通していたがまったく記憶にない。それにしても、山口昌男の目配りの広さよ。わたしは山口とはまったくちがうタイプの人間で、相性はあまりよくないが、それでも山口昌男は巨人であったなと思う。この人は本当に頭の切れる人で、しかも博覧強記であった。わたしの好きな吉本さんは山口昌男を何度も罵倒しているが、頭の切れと爽快なペダントリーでは到底山口に及ぶものではなかった。ただ、そこのところがまた山口の弱点でもあったと思う。吉本さんはふつうの人だったが、山口は一種の超人で、自分で考えるより先に何でもすぐにわかってしまうところがあった。それで、あれほどまでに広大な領域を飛び回ることになったのである。そして、自分の時代が来そうなところで、柄谷行人蓮實重彦のような知識人がもてはやされるようになったという不運もあった。いずれにせよ、当り前だが自分の遠く及ぶところではない、高みにあった人である。