岡崎武志『ふくらむ読書』

晴。雲多し。
 
隠す、ごまかす、嘘をつく。
こんなことで未来はあるのか? で、無関心、ないしは冷笑癖。いじわるなことばっかり、いっている。やれやれって、肩を竦めてみせる。
 
長時間、昼寝。
 
どんよりとした曇。酒屋にてプレミアムモルツ350ml×24 を買う。
ひさしぶりに珈琲工房ひぐち北一色店。
 『中井久夫集4』を読む。まだ読み終わらない。「危機と事故の管理」という大物の文章を読んだ。患者に(連続して)自殺されるとか、不思議な事故死とか、ナイフを手にした患者のところへ往診に行くとか、すごい話。中井さんの、胆力と判断力と器の大きさを思い知ってますます畏敬の念を抱かされる。この人が、たんなる「圧倒的な書物の人」「天才的な知の人」というだけではないことが、よくわかる。
 自殺は日本では昔からずっと六月にピークがあるそう。何か、気候が精神に及ぼすところがあるらしい。
 航空機事故からの連想で語られるところが何度もあって、なるほどと思った。また、危機にある患者への対応はいろいろあるが、でも、最後の基準は「武士道」とあって(p.275)、いっぺんに腑に落ちた。ある時代までは、ある種の日本人の行動とモラルの拠りどころとして、「武士道」というものがあったんだなと思う。わたしは読んだことはないが、新渡戸稲造の『武士道』もそういう意味だったと、何かにあった。
 
帰りに肉屋。
 
『ふくらむ読書』を読む。
 
夜。
岡崎武志『ふくらむ読書』(2024)読了。そうか、久保田万太郎の「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」の句には、そういう背景があったのか。
 Web での連載を読んで、家族でわざわざ愛知県まで『PERFECT DAYS』を観にいったし、本書から大岡信の『折々のうた』一揃いを古書で買ったりと、わたしは充分に「ふくらませた」と思っている。

どうでもいいが、『PERFECT DAYS』もう U-NEXT で配信されているんだな。観返そうかな。
 
化石燃料業界が気候カオスのゴッドファーザー=国連事務総長(BBC) - YouTube
世界の気温上昇はもはや議論の余地がないほど明白だが、いまのままに止まらないのか。科学者たちによると、9割の確率で、さらに暑い夏がやってくる、と。いまでさえ、気温上昇が激しすぎて、深刻な影響が世界中に出ているというのに。
 
凪のあすから』第15話まで観る。2クール目に入って、切なくて観るのがつらいくらい。こんな展開になるなんて。いずれにせよ、これまで観たアニメの中で五本の指に入る傑作たることは疑いない。ほんと P.A.WORKS 好き。