こともなし

日曜日。寝ている間に降ったようだ。どんよりとした曇。
 
夢。どこか知らない図書館に来ていて、館員の人と話している。壁の時計を見たら、もう午後二時を過ぎて、家では母親が昼食を作っている筈だ、帰らないとと思う。図書館備え付けのラップトップ PC の、蓋がすべて閉ざされ、電源も切られている。外へ出て自転車置き場の方へ歩くも、急に目の前が真っ白になり、何も見えない。手探りで建物の壁を探し、なんとか壁に背中をつけるが、何も見えないままで、目をつむり、頭を抱える……というところで目覚めた。ちょっとホッとする。
 
午前中、ずっとうとうとする。意気が上がらない。
 
昼。
図書館。雨、ぽつぽつと来だす。
借りたもの。新着で諏訪哲史さんの小説『昏色の都』(2024)。李琴峰さんの『彼岸花が咲く島』(2021)、大岡信さんの『光のくだもの』(1992)、内田樹『もういちど村上春樹にご用心』(2010)、小林信彦『コラムは誘う』(1999)、吉田秀和『二度目のニューヨーク』(1989)などなど。あと、第12回河合隼雄学芸賞を受賞した、湯澤規子『焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史』(2023)があったので借りる。
 
日曜日なのに市民公園でめずらしく何もイベントをやっていなかった。
気が滅入ってしかたがない。
 
吉田秀和『二度目のニューヨーク』を読み始める。いま、吉田秀和さんを読むのはむずかしい感じもする。我々の生きるのは、人生の真実がない世界、何もかもがニセモノで貧しくなってしまった世界だ。ここでは、吉田秀和さんのたっぷりと豊かで高尚な「高等芸術」で埋め尽くされた精神は、どこへも行き場がないような感じがする。いや、貧しいのはただわたしだけなのかも知れないな、きっと、そうだろう。
 
鬱を散じるためにも部屋掃除をする。さっぱりした。
麦茶とかっぱえびせん。新幹線とかっぱえびせんが誕生から今年で60周年らしく、コラボ企画をやっている。ってなんじゃそりゃ。
 
夜。
凪のあすから』第21話まで観る。観ていて切ない。もうクライマックスが近いな。毎回引きが強くて、なかなか中断できない。傑作。