パスカル『小品と手紙』 / 「すずめの戸締まり」(2022)を観る

曇。
 
NML で音楽を聴く。■ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第三番 op.108 で、ヴァイオリンはクリスチャン・フェラス、ピアノはピエール・バルビゼ(NMLCD)。■ブラームスシューマンの主題による十六の変奏曲 op.9 で、ピアノはガブリエレ・カルカーノ(NML)。

リヒャルト・シュトラウスオーボエ協奏曲 ニ長調で、指揮はリチャード・ヒコックスシティ・オブ・ロンドンシンフォニアNML)。よい。 
自己顕示欲。鬱憤ばらし。自分の狭い感受性で一流を disっているバカ(知能は高かったりする)がネットに氾濫していて呆れる(インターネットはこのような有象無象を可視化した)。自分もその轍を踏まないようにしないとな。だいたい、文体を見れば大したことのないカスだって、一目瞭然なんだけど、大多数の人間がそういうことがわかんないんだよね。いや、ほんとクソエラソーで御免ね。
 

 
昼。
プーランクのフルート・ソナタで、フルートはダニエル・ブルジェ、ピアノはダヴィッド・ジャルベール(NML)。 
珈琲工房ひぐち北一色店。平凡社ライブラリーの桑野隆『バフチン』(元本2011)を読み始める。引用などから、バフチンかなりむずかしい文章を書くと感じる。バフチンは若きクリステヴァが(フランスに)紹介するまで、世界的に無名だったのだな。しかしクリステヴァは、ブルガリアの大学生だったときに、既に読んでいたのだった。わたしはバフチンって、自分に合うという予想だったのだが、ちょっとそれとはちがう方向の人なのかも知れない(バフチン自体を読んでいないので即断はできないが)。バフチンは、(認めながらも)ロシア・フォルマリズムに批判的だったし、社会主義に批判的とはいえなかった。それに、社会を強く重視する点で、じつは人文学者とはいえない気もする。
 
帰りに TSUTAYA に寄る。YouTube のリコメンド動画のサムネイルで『【推しの子】』原作のネタバレが避けられないので、仕方がないと原作マンガに手を出そうと思ったのだが、いま Kindle版で一括購入すると 7971円もするので、まー TSUTAYA でマンガレンタルしようかなーと。しかし、途中が借りられていて歯抜け状態になっていたので、また今度にする。ここの TSUTAYA のレンタル、まだ DVD も CD も生き残っていて意外だった。田舎だからなのか、何なのか。
 
 
パスカル『小品と手紙』読了。 

 
夜。
前線通過にともなう激しい雨。一発すごい落雷来た。テレビは BS が悪天候で死んだので、ちょうど観ようとしていた「こころ旅」のとうちゃこ版が観られなかった。
 
U-NEXT で『すずめの戸締まり』(2022)を観る。いわずと知れた新海誠作品。121分があっという間だった、冒頭から息もつかせず巻き込まれていくよくできたエンタメ、という意味でそれはもうおもしろかった。いつもながら、絵もめっちゃきれいだったしね。基本的に新海監督のいつもの a boy meets a girl だった(でも、もっぱらすずめちゃんばかり攻めている)が、それ以上を読み込むとどうなるんだろう。ラブ・ストーリーとしてはさほどでもないし、これで東日本大震災を描いたといっていいのだろうか。地震・震災が、話の道具として使われている印象ではあった。最後は泣かせにくるが、ちょっと納得がいかない感はある。まあ、ハッピーエンド、極上エンタメとして捉えておいて、むずかしいことをいわない方がいいのであろうな。