中沢新一『100分de名著 レヴィ=ストロース 野生の思考』 / 櫻井歓『西田幾多郎』

曇。
 
スーパー。
 
昼からポツポツと雨。
中沢新一『100分de名著 レヴィ=ストロース 野生の思考』読了。深く感銘を受ける。きっと『野生の思考』、読み返すつもり。

 
櫻井歓『西田幾多郎』さらっと読了。わたしにはオーソドックスな西田入門に思える。とてもわかりやすい。しかし、このようなよくある西田本には、もはやあまり興味をもてなくなっているわたしなのだ。これは、わたしが西田に興味がなくなったというわけではまったくない。正直いって、オーソドックスな理解の「西田哲学」は、それほどの哲学とも思えない。純粋経験? 場所? 西田は、その程度のレヴェルの哲学者なのか? わたしは、たぶんちがうんじゃないかと思っている。といっても、そんなに西田を読んだことがあるわけではないから、ま、無知の放言みたいなもんですけどね。当たり前のことをいうけれど、西田研究者は、仏教などの東洋思想を、もっと血肉にすべき。ほんと幼稚園レヴェルで当たり前すぎることだが、西田を西洋哲学だけで、頭だけで理解してはならない。それは西田の貧困化に繋がる。
 
千変万化、常に流動し変化していく世界に対して、同時的に寄り添い、こちらも無限に対応していく。その意味での、本質的な受動性。それを「場所」といってもいいだろう。