坂本龍一「SMOOCHY」(1995)を聴く

晴。
 
坂本龍一『SMOOCHY』(1995)を聴く。坂本のアルバムから一枚というとき、これを選ぶ人は多くないように思える。坂本は常に高度資本主義の中心にいながら簡単に消費されることなく、生涯豊かな創造性を発揮した、それに尽きるように思う。最先端の、いつもオシャレで、カッコいい音楽。(彼が亡くなってすぐにこのような言い方はよくないかも知れないが。)それは、晩年にエコロジー自然主義というような方向へシフトしても、本質的に変わることはなかった。いまこのアルバムを聴いても、とにかく圧倒される才能の豊かさだ。

なお、わたしが坂本の曲の中でいちばん好きなのは、このアルバム所収の「HEMISPHERE」で、なぜこんなに好きなのかは自分でもわからない。この曲を選ぶ人も、たぶんほとんどいないと思う。
 しかしここのような凡庸な田舎で坂本龍一を聴くということの、何というか「合わなさ」みたいなのは、敢て客観視するなら滑稽なのかも知れない。坂本龍一の音楽は、ニューヨークや東京のようなメガシティ(よく知らないが)に、似合うものではあるまいか。まあ、晩年のそれはまたちがってきたかも知れないが、それはそれで豊かな自然環境というものに合うのであって、あいかわらずこのような凡庸な田舎からはズレている。
 
 
スーパー。中に入っている喫茶店、特においしいわけでもなく何の変哲もないのだが、ものすごく入ってるのだよなあ。確かにこの辺、喫茶店は他にないけれど。
 
昼食はいつもの半田めん。食後に昨日甥っ子がもってきてくれた甘いチョコレート菓子をいただく。インスタントコーヒー。
 

 
NML で音楽を聴く。■ドビュッシーがとてもよかったので(参照)ネルソン・ゲルナーの「二十四の前奏曲」(ショパン)を聴き始めてみたのだが(NML)、冒頭から無神経でデリカシーに乏しく、直ちに却下。ではと、ブラームスの第二ピアノ協奏曲を試してみる(NML)。こちらはそこそこ弾けているが、特に聴き続けたい感じもないので、しばらくして止める。しかし、伴奏の尾高忠明NHK交響楽団は少し聴いただけでもすばらしく、このピアノにはちょっともったいなかった。■ショーソンの「詩曲」 op.25 で、ヴァイオリンはシャンタル・ジュイエ、指揮はシャルル・デュトワモントリオール交響楽団NML)。 
お八つにこれまた甥っ子がもってきてくれたまんじゅうを食う。かわいい犬の顔をしたまんじゅう。と麦茶。
眠い。ごろごろ。
 
NHK BS1 の「キャッチ!世界のトップニュース」が NHK総合に移ったので、ごろごろうとうとしながら NHK+ で観る。特集は中国の台湾侵攻について。何もしなければ、「台湾有事」は現実化すると思った方がよいようだ。中国は着々と準備しており、そして、日本も大規模な戦争に巻き込まれ、沖縄諸島だけでなく「本土」にも攻撃が及ぶとされている。東アジアにおける軍事力では、米軍と自衛隊合わせて、艦艇も航空機も総数で比較するかぎり、既に中国の五分の一以下。戦争を避けるには、国際的な協調が必要だということ。中国の、というよりむしろ習近平の「非合理的な意志」を、変えさせなければならない。
 とか、わたしが知ってどうなるものでもないが。日本の対応としては、たぶん軍事力の増強ではどうしようもない。「台湾有事」が起きれば、宇宙やサイバー空間も含めた、大戦争になると予想されている。狂気だ。
 
 
カート・ヴォネガット・ジュニアスローターハウス5』を読み始める。
 
夜、早寝。