メナード美術館へ

晴。
昨晩はなかなか寝付けず、戦争報道との距離感がうまく取れていないことを考える。戦争に関するついいってみたくなるえらそうなことは、どうせ人の受け売りだからこの場所でいう気はないが、暗い気持ちはどうしたらよいのか。結局当たり前だが、戦争で苦しむ人たちがいちばん少なくなるように早くなることを個人的に願うことくらいしかないのかなと思う。とか考えているうちにようやく眠る。

国連UNHCR協会からウクライナ緊急支援のメールが来ていたので、毎月の以外に、少額だが寄付する。UNHCRは「国連難民高等弁務官事務所」のこと。今回の分は、特別にウクライナ支援に使われるということが断ってあった。

まあ何にせよ、春が来た感じ。暖かい。

昼からひとりで、愛知県小牧市メナード美術館へ行ってくる。国道22号と国道155号経由で、50分くらいで着いた。メナード美術館は、2014.10.26 にも訪れたことがある。駐車場があまり広くなく、13台分しかない。わたしが入ったときは3台駐めてあっただけだったが、帰るときには満車だった。

正面エントランス。見づらいが、扉の左右に小さな噴水がある。


噴水。
いま、コレクション展をやっていて、入館料は900円。なかなかよいものがあって、詳しくは書かないが、西洋絵画ではアンソールが印象的だった*1。これは瀧口修造を読んだおかげ。結構衝撃的だったのが、船越桂の彫刻「月の降る森」(Google Arts & Culture で画像を見ることができる)。首の長い、顔は無表情な女性像であるが、体はわたしにはとてもエロティックに感じられた。形のよい乳房と陰部を剥き出しにしており、陰部は薄黒く着色されている。まあ、いま画像で見るとそれほどでもないが、ちょっと立ち去りがたいエロスがあった。
 日本画ではここの美術館で人気のあるという、葛飾応為北斎の娘)の「夜桜美人図」があった。陰影が見事であるが、思っていたより小さな絵だった。画像検索して写真で見た方が、これはよいかも知れない。
 特集展示では、瀧下和之(1975-)が一室を使って展示されていたが、これは素直に楽しい。マンガのような、日本画のような鬼の絵。
 近代の日本洋画では、やはりフジタが突出している感じ。佐伯祐三は、わたしは何故か昔から好きだ。
 うん、全体的に充分堪能した。行ってみてよかった。

帰り、途中で BOOKOFF江南赤童子店に寄る。坪内祐三さんの『文庫本を狙え!』があったので購入。

そのつもりはなかったのだが、気が変わってフラワーパーク江南に寄って散歩。


ラナンキュラス


クロッカス。

紅梅はもう終わりかけていた。




日時計は3時過ぎを指している。少し誤差があって、実際は3時25分くらいだった。

日差しが暖かく、上は二枚着ただけでふらふらしていた。木曽川対岸が各務原航空自衛隊岐阜基地なので、F-2 が繰り返し上空を旋回しているのを見た。

日が長くなった。六時になってもまだ明るい。

夜。
坪内祐三の『文庫本を狙え!』(ちくま文庫)を読み始める。いやー、おもしろい。坪内さんの文章としてはたぶん初期の頃のではないかと思うが、特にエラソーでもなく、飛んでもない博覧強記で、わたしの好きな部類の本だ。すこし癖のある文体も短文には却って効果的で、褒め言葉として優れた雑文家と呼びたい。いま、こういう人が他に居るものかね。いや、いないな。坪内さん自身、次第にそういう人ではなくなっていったように、わたしには思われる。

*1:後記。八年前のブログエントリをよく読んでみたら、気に入ったものとしてアンソールとレジェを挙げてあった。何だ、まったく同じ感想じゃん。