こともなし

晴。
早朝出勤。

ついに危険な状態に入ってきたのだと思う。若い頃のように、九天から落下しないように気をつけねばなるまい。いずれにせよ、人生の大きな節目に差し掛かっているのは間違いない。極端に走るのは禁物。できるだけ気楽にやりたいと思う。要らざる不満をもたないように。
もはや自分の人生の正午は過ぎたことを肝に銘じよう。何もなくとも、それもまた人生。
芭蕉はいつから翁だったのか。漱石は何歳で死んだのか。
しかし、皆さんのブログを読んでいると本当に元気が出てきます。ありがとうございます。ふつうなくせに頭でっかちな自分に、あたりまえに普通に生きていることの大切さを教えられます。って何か日本語がヘン。

先日の猛禽類は、隼だったのか大鷹だったのか。どうも飛んでもない奴だったようだ。しかし調べてみると、いずれにせよそんなにいないわけでもないようだ。一部で自然が戻ってきているような気もする。とにかく、生まれて初めて見た。

音楽を聴く。■ショパン:二十四の前奏曲 op.28(アルゲリッチ参照)。これまで何十回この曲を聴いてきたか知れないが、まるで初めて聴いたかのように感動した。この若きアルゲリッチのインスピレーションに満ちた演奏が、初めてわかった気がする。この演奏で聴いていると、ショパンというのは何と謎めいた作曲家だったかと思わずにはいられない。いったいこの音楽は、どこから来ているのであろうか。来歴がわからない。二十四の前奏曲は、それが顕著だと思う。そして、若きアルゲリッチであるが、この頃は何かが降りてきたような演奏で、かつてはついていけないことが多かったのだけれども、こちらの耳も少しは進歩したのかなと思う。このところはじつはショパンマーラーが頭の中でよく鳴っているのだが、このショパンはじつにおもしろうございました。■シューベルト交響曲第九番 D944 (チェリビダッケ参照)。ピクリともせず。しかしすごく修行になった。チェリビダッケシューベルトを聴かせるというよりは、まさしくチェリビダッケを聴かせる。それがまた退屈。