浮谷東次郎『オートバイと初恋と』

曇。パラパラと降る。
大垣。ミスタードーナツ大垣店。BOOK OFF大垣バイパス店。
昼から県営プールへ行ったら、設備の緊急点検だとかで休み。まぬけ。

善行堂さんが「澁澤龍彦の文庫全部持ってる人、いるんだろうなあ」と書いておられたけれど、持っていますとも。まあ、最近の河出文庫の無意味なアンソロジーは買ってないのもあるけれど。翻訳で文庫化されていないのを、是非文庫化して欲しい。
谷東次郎『オートバイと初恋と』読了。「がむしゃら1500キロ」は学生の時、京都のマクドナルドで、朝食を取りながら読んだ記憶がある。これは浮谷が高校生のときの記録。何とまあ真っ直ぐな青年だこと。「女が欲しい」ということなど、こっちが恥ずかしくなるほどの率直さで書いてある。しかし、彼ほどでないにせよ、誰にでもこういう「真っ直ぐ」だった時は必ずあった筈。いま自分が感じる気恥ずかしさは、何かを失ったからであろうか。でも、おっさんにはおっさんの真っ直ぐさがあるかも知れない。悲劇的なことに、浮谷東次郎はおっさんになることは遂になかった。

オートバイと初恋と―わが青春の遺産 (ちくま文庫)

オートバイと初恋と―わが青春の遺産 (ちくま文庫)