(一般の場合も含む)ローレンツ変換

特殊相対性理論におけるローレンツ変換というと普通、二つの座標系の各軸の方向が常に同じであり、しかもそれらの相対運動は、一方の座標系の原点が他方の座標系の x軸の上を(等速直線)運動するという条件の下で求められる(参照)。これで本質的な部分をすべて含んでいるからだ。けれどもさらに一般的な場合、すなわち一方の座標系の相対(等速直線)運動が任意の方向である場合が必要になることもある。
 この一般的な場合だが、何の工夫もなくやると大変なことになる。実際面倒で嫌になったのでぐぐってみたら、最初の特殊な場合と、一般的な場合も含む双方のやり方が完璧に、しかもわかりやすく解説されている PDFファイルを発見したので、やる必要がなくなった。極めてエレガントに求められているし、これ以上上手くは説明できません。筆者はかの前野昌弘先生である。さっすがー!
http://latex.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/rel/tokushu.pdf
これの第八章である。その他の部分も(たぶん)必読ですぞ。
 結論だけ記しておく。求めるべき変換式は
   
である。ただし、
   
である。また、時間については元記事が求めていないので、追記しておく。
   
 それにしても、元記事のエレガントさは何なのか。じっくり堪能して欲しい。本当はゴリ押しの方法をやって比較したいくらいなのだけれども、面倒すぎるので断念。
 特殊相対性理論って数学的には簡単だが、完全な理解はなかなかむずかしいのだよね。元記事の「ガレージのパラドックス」など、おもしろい。きっちり考えてみたいな。