日曜日。曇。
音楽を聴く。■バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第一番BWV1014(ムジカ・アンティクァ・ケルン)。MAKの演奏は、古楽器によるものながら斬新で、耳新しい。面白いからちょびちょび聴いていこう。

- アーティスト: Goebel,Musica Antiqua Koln
- 出版社/メーカー: Polygram Int'l
- 発売日: 2004/07/20
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- アーティスト: Franz Schubert,Johann Nepomuk Hummel,Wanderer Trio
- 出版社/メーカー: Harmonia Mundi Fr.
- 発売日: 2003/07/08
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図書館。
図書館から借りてきた、柴田元幸と高橋源一郎の共著『柴田さんと高橋さんの「小説の読み方、書き方、訳し方」』読了。面白かった。僕は文学とか小説とかは、読むのだけれど、どうもわかっていないのではないかという気がする。どうして読むのか、それも本当はよくわからないのだが、それでも読む。高橋源一郎さんは本書で「小説よりおもしろいものはない」と言っておられるが、これは高橋源一郎さんが言うと、自分にはかなり納得できる。氏のいうとおり、小説を読んだり(書いたり訳したりはできないので)していると、何だか「モヤモヤ」してくるというのは、これは上手く言われたなと思った。ちがう言い方をしてみると、僕には小説は、無意識で読むような感じがする。だから、どんな小説でも、読む前は「危険」な気がして、(実際には「危険」な小説は、滅多にないのだが)つい評論書とか哲学書の方がホッとしてしまうくらいである。その意味で、高橋さんが大江健三郎を評して、理知で書いているように見えるが、実際は無意識の方がずっと大きいのだ、だから大江さんはおもしろいのだと言われたのは、まったく自分の感想そのものに思われたほどだ。
本書で自分が主に面白がったのは高橋さんの発言だが、柴田元幸さんの聞き上手ぶりも素晴らしい。いや、柴田さんが刺身のツマということはないので、ただ自分は柴田さんの翻訳をあまり読んでいないことの結果に過ぎない。しかし、お二人ともじつに海外小説を読んでおられるなあと驚かされる。プロはすごい。それがまた楽しそうで、ちょっと現代アメリカの小説でもまとめて読むかと思わされたほどである。また、それとリンクした日本の現代小説(高橋さんは「ニッポンの小説」と呼んでおられる)への切り込みも鋭い。ともあれこれは、最近の小説が好きな人は皆読んでいるのではないかという本だった。ちがいますか?

- 作者: 柴田元幸,高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2009/03/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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