高橋源一郎『「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について』/多田智満子『詩集 祝火』

晴。
音楽を聴く。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第十八番op.31-3(アラウ)。■ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第三番op.37(ツィマーマン、バーンスタイン参照)。ツィマーマンはもう少し聴いてみないといけないな。

うどん「恵那」にて昼食。恵那ころ蕎麦1000円。消費税増税で少し値上げしたな。
図書館から借りてきた、高橋源一郎『「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について』読了。「あの日」っていうのは、もちろん東日本大震災が起きた日のことである。その日から、二〇一一年に源一郎さんが書いた文章(一部は抜粋)を、本書は集めている。特に、ツイッターでの全発言が収められているのがいい。僕もリアルタイムで読んで、今でも覚えている文句がいくつかあった。最近僕はツイッターを見ないので、源一郎さんが今でもツイッターをやっているのか知らないが、当時はよく読んでいて、さすがだと思っていた。今読んでも、それはそれで新しい面白さを獲得しているところすらある。源一郎さんの感覚が、深い深いところに根ざしているからであろう、決して読み捨てることができない。源一郎さんのような人を、本当の知識人と呼ぶのだと思う。誰から頼まれたわけでもないのに、源一郎さんは我々と共に考え続ける。道理で、あの大塚英志のような人が恐れる(?)わけである。それにしても、源一郎さんの小説を読む時間のムダと言った丸谷才一という人は、いったいどういう人だったのだろう。丸谷才一さんの文章を読んでも、自分の精神はちっとも賦活化されないのだが。まあ、丸谷さんの信奉者は多いので、あまり云うのは止めておく。そんなことはまあいいが、源一郎さん、朝日新聞の論壇時評、楽しみにしています。朝日新聞の存在意義は、この源一郎さんの論壇時評と、しりあがり寿さんのマンガだけかも知れない。

「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について

「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について

図書館から借りてきた、多田智満子『詩集 祝火』(小沢書店1986)読了。格好いいなあ。ヘレニスティックな詩が一番好きだ。なお本書には、アマゾンのコードも付いていない。