安岡章太郎『花祭』/島田雅彦『食いものの恨み』

日曜日。晴。
図書館。
安岡章太郎『花祭』読了。少年の性の目覚めを描いた小説で、いかにも日本の近代文学らしく貧乏臭いものであり、まあ何ということもなかった。この小説は作者が四十歳を越えてからのものであるが、今のすれっからしの感覚からすると、何ともまだるっこしい。正直言って、文学ってこんなものなのだろうかと疑う。文章も平凡。一種の時代の記録として書かれたものでもあろうか。

花祭 (新潮文庫)

花祭 (新潮文庫)

島田雅彦『食いものの恨み』読了。食べることに関するエッセイ集。最初著者は何がしたいのかと思ったが、読み進めるうちに感嘆させられてしまった。これ、名著かも。とにかく途轍もない食べっぷりであるし、著者は自分でも料理する。食べるものも、カップラーメンからカワハギの肝まで、最低から最高まで到達している。また、世界中で食べているし。貧乏な田舎者には、ちょっと考えられない世界だ。
 でもまあ、平凡なりに、自分も旨いものを食っているとは思う。ことに野菜。家の前には広くはないが畑があり、年中新鮮な野菜は食っているのだ。野菜に鮮度が関係するのかと思う人もいるかも知れないが、大いに関係するのである。今日も、採れたての菜の花をさっと湯掻いたものを、カラシ醤油で和えて食べたが、これだけで美味いんです。もしかすると、野菜の匂いのしないスーパーの野菜ばかり食べている人には、自分のところで食べているような野菜などは、青臭く感じられるのかも知れない。トマトなぞも、そこいらで売っているものなどは、匂いがほとんどない。だいたい、野菜にも旬があるのだが、何がいつの季節のものなのか、ちゃんと知っているかな? 例えば、トマトは夏ですよ。いいですか?
食いものの恨み (講談社文庫)

食いものの恨み (講談社文庫)


天気がよかったので、花粉は気になったが、カメラを持って散歩する。
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一時間半くらい歩いたかな。