こともなし

晴。夜雨。
今日はあまり活字を注入したくない気分。渡辺京二を少し読む。
先日の田舎写真の一枚。


リヒテルの弾く、ショパンのバラード第一番。キエフでのライブ録音らしい。ショパンリヒテルのレパートリーとしてあまり云われないが、この見事な演奏を聞け! You Tube にはリヒテルの別テイクも幾つかあるが、これは大人しい方。すごいことになっているのもある。

同じ曲、若きポリーニの完璧な演奏。まさしく浅田彰の云う「最後のピアニスト」の演奏であり、ここでピアノ芸術は終った。あとはラン・ランのような、ポストモダン的曲芸くらいしか、やることは残っていない。

なお、You Tube には、同曲のポリーニの最近のライブ録音も幾つかあるが、すべて詰まらないと思う。聴いていて、まったくワクワクしない。
ふと気がついたのだが、ずっとピアニストの演奏しか貼りつけていないですね。室内楽も好きなので、何かいい演奏はないかな。例えばブラームスの、ヴァイオリン・ソナタ第一番第一楽章とか… と探してみたら、いいのがありました。ボリス・ゴルトシュタイン(と、一応ドイツ語読みしておく)とその娘の演奏。初めて聞くヴァイオリニストだが、これは素晴らしい。また、娘のピアノがいいではないですか。

本当はこの曲、チョン・キョンファのこれまた見事な演奏を見つけたのだが(こちら)、残念なことに何故か演奏の最後が切れているのだ… 残念。
※追加 ポリーニの「熱情」ソナタ。日本でのライブ録音らしく、音質は悪いが、凄まじすぎる。しかし、何というテクニックだ… 呆れるほかない。神業。