アリストテレス『心とは何か』/原武史『鉄道ひとつばなし3』

晴。散髪。
アリストテレス『心とは何か』読了。従来『霊魂論』『霊魂について』などと訳されてきた著作。訳文は明快であるが、もともと本書は難解で有名らしい。なお、術語は、既訳のものとかなり異なっている。

アリストテレス 心とは何か (講談社学術文庫)

アリストテレス 心とは何か (講談社学術文庫)

原武史『鉄道ひとつばなし3』読了。最後の「日本の廃線シンポジウム」を読んでいたら、ちょっと悲しくなってしまった。もともと著者の文章は、どこかちょっと悲しいような気がする。それはともかく、自分の家の近くの名鉄美濃町線も、2005年に廃止された。路面電車であり、近年ではヨーロッパで路面電車が見直されていることもあって、「外国の雑誌から、いまどき珍しい廃止だと皮肉られた」そうであるが、地元では皆あきらめていた。並行するバスに比べ、運行本数があまりにも少なく、不便だったせいである。単線だったので、運行本数を増やすことはできなかった。運賃が安くても、人々は乗らなかったのだ。そして廃止されても惜しむ声は少なく、実際自分にとっても、車の渋滞(路面電車が道路を狭くしていたのだ)が大幅に少なくなったことで、恩恵を被っている。残念なことではあるが。
鉄道ひとつばなし3 (講談社現代新書)

鉄道ひとつばなし3 (講談社現代新書)