原武史『鉄道ひとつばなし』

雨。
プール。アピタとその本屋。
原武史『鉄道ひとつばなし』読了。宮脇俊三を読んで鉄道が好きになった自分としては、いつかは読まねばならないと思っていた本である。世評とこちらの期待に違わず、何とも楽しい本だった。しかし、著者はすぐれた政治思想史家であるから、気軽な話ばかりでなく、学問的に栄養満点な話も少なくなくて、実は読んでいて途中で休息が必要だったくらいである。鉄道は近現代史を特徴付ける要件のひとつに他ならないから、それもまた当然といえばそうなのだ。それにしても、鉄道についてこれほど多様な角度から語った本が、これまでにあっただろうか。巨匠・宮脇俊三も、この点では著者に一籌を輸するかも知れない。これは、本書の続編、続々編も読むのが楽しみだ。

鉄道ひとつばなし (講談社現代新書)

鉄道ひとつばなし (講談社現代新書)


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