島田雅彦『アルマジロ王』/いとうせいこう『ノーライフキング』

日曜日。晴。
島田雅彦アルマジロ王』読了。引掛りのあるものを書こうという努力は、立派なものだと思う。通念に逆らおうという態度は、小説家として正統的なのは間違いない。

アルマジロ王 (新潮文庫)

アルマジロ王 (新潮文庫)

いとうせいこうノーライフキング』読了。これは傑作だ。子供たちとコンピューター・ゲームという(いってみれば「陳腐な」)題材から、リアルの複雑な変容を描いている。自分は面倒くさくて、もうゲームはほとんどやらないが、かつて熱中していた頃は、ゲームに没頭すると世界が変わったように感じられたものだ。そんな感覚を、久しぶりに思い出した。
ノーライフキング (河出文庫)

ノーライフキング (河出文庫)