熊代亨『人間はどこまで家畜か』 / 成田悠輔『22世紀の民主主義』 / 「はたらく魔王さま!」(2013)を観る

曇。
昧爽目覚める。ひさしぶりに次第に明るくなってくるのを感じながら、そのまま一時間ほどうとうとする。女の子にもたれかかって、うとうとするような、なんか透明な、明るい、そんな夢を見ていたなと思う。そのわたしは、現実よりずっとずっと若いんだ、たぶん。フィクションの摂取し過ぎか。
 
昼食に老母がドライカレーを作る。ドライカレーといってもまったく我が家独特のそれで、既に長年のレパートリー、ウチの味になっていて、時々食べたくなる。これは妹にも(いちおう)受け継がれていて、学生のときとか、お弁当に入れたりしていたそうだが、子どもたちが辛いものが苦手なので、いまは作ることがないかも知れない。
 
熊代亨『人間はどこまで家畜か』(2024)一時間ほどでさらっと読了。

図書館から借りてきた、成田悠輔『22世紀の民主主義』(2022)一時間ほどでさらっと読了。副題「選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」。何となく著者は政治学とか、そんな方面の人かと思っていたのだが、コンピュータ・アルゴリズムを専門とする学者なんだな。著者は「無意識民主主義」ないし「無意識データ民主主義」なるものを提唱しているが、そこにおける「無意識」ないし「無意識データ」の語の意味するところは、まったく曖昧である(明らかに、フロイト的なそれでない)。少なくともいえるのは、「主体の意思」による政治を否定し、電子的な「ビッグデータ」が体現する「民衆の無意識」なるもの(それがいったい何なのか、説明されることはない)を、「民意」と見做す発想である、ということ。もっとも、わたしはバカでかつ不勉強なので、「民主主義」とか「一般意志」という語のデノテーションすら、じつはよくわからないのだが。
 
あれ、今日は家から一歩も外へ出ていないぞ。もう暗くなっちゃった。
こりゃいかん、というので、あわてて庭の金柑を食いにいってきた。
 
夜。
寝ころがって iPad mini でグールド+カラヤンベートーヴェン、ピアノ協奏曲第三番を聴く(1957年のライブ録音、NML)。グールドはもちろん天才なのだが、ここではカラヤンが凄い。(終楽章は二人とも気合いの入った名演で、感動的だ。)
 グールドはカラヤンが苦手だったのかも。カラヤンはグールドとレコーディングすることに拘っていて、何度もアプローチしたのだけれど、グールドはその都度難癖をつけて、不可能な条件を出したりして実現しなかった。
 
 
はたらく魔王さま!』(2013)第13話(最終話)まで観る。いい感じのコメディだったな。魔王と勇者エミリア(恵美)の関係性がいい、1クールかけて仲はあんまり進展しなかったけれど、でも、恵美が傘をもってくるラストシーンが2期期待(何が?笑)だな。まったく真奥君、モテモテですねー。バトルやシリアス展開もなかなかなんだよね。