「ファンシイダンス」(1989)を観る

晴。
ここ数日、明け方に同じ夢を見続けている。そのせいか知らないが、寝坊気味だ。
 
今朝の新聞の訃報欄に、ドウス昌代さんの名を見かけた。ノンフィクション作家で、デビュー作の『東京ローズ』を随分昔に読んだことがあり、記憶に残っている。たぶん学生のとき、古本屋で買ったのではなかったか。『マッカーサーの二つの帽子』も、家のどこかにあると思う。2000年の『イサム・ノグチ』が代表作のようだ。

 
昼寝。
 
本でも買うかとカルコスへ。しかし何も買わず。ひさしぶりに近くの BOOKOFF でもと思っていたが、まあいいやという感じになって止める。
東の青空に半月がかかる。
 
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今年の冬野菜はよくできているようだ。
 
弱ってきた樹からみかんをひとつ捥いできて食う。すっぱいかと思ったら、もう充分に甘い。売っている甘ったるいだけのみかんとはちがい、多少の酸味が鮮烈である。種あり。
 
NML で音楽を聴く。■バッハのピアノ協奏曲 ニ短調 BWV1052 で、ピアノはエレーヌ・グリモー、指揮はフローリアン・ドンダラー、ブレーメン・ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団NMLCD)。
 
 
スタノヴィッチの『心は遺伝子の論理で決まるのか』の続きを読んでいたが、(わたしには)バカバカしすぎて、半分(200ページ)くらいまで読んで挫折。わたしより遥に優秀な人が、何でこんな「雑な」思考しかできないのか。悪い意味で科学バカだな。
 
小倉紀蔵『弱いニーチェ』を読み始めるも、冒頭から中二病すぎて一瞬で挫折。ごめんなさい。
 
しかしおまえら、むずかしい本ばかり読んでいないで、下らないアニメでも観よとでもいいたくなるな。生きることのすべては下らないアニメの中にあるんだぜ。
 

 
夜。
U-NEXT で「ファンシイダンス」(1989)を観る。監督は周防正行。最高におもしろかった。岡野玲子による原作はもともととっても好きで、学生のとき、新装版を買って繰り返し読んだ傑作。この映画版は原作とだいぶちがうといえばちがうが、雰囲気というか、エッセンスはよく掴んでいて不満はない。原作はあの時代としては相当におしゃれだったが、映画の方は徹底してコメディにしてあって、これはこれでよかったと思う。そうそう、もっくん(本木雅弘)の俳優としての出世作でもあるよね(僕は俳優としてのもっくんの大ファンです)。あと、バブル期の風俗がなつかしい。岡野玲子は『陰陽師』が大ヒットしたが、若い人はもはや『ファンシイダンス』を知らないだろうね。いまでは Kindle版しか生きていないんだな。