こともなし

晴。
早起き。

バッハのイギリス組曲第二番 BWV807 で、ピアノはアリシア・デ・ラローチャ

フォーレピアノ五重奏曲第一番 op.89 で、ピアノはピーター・オース、 アウリンQ。これはおもしろかった。最初はもう少し濃厚な方がいいかなと思って聴いていたが、そのうちこの演奏の繊細な美しさがはっきりしてくると俄然おもしろくなる。これだけ脆くともフォーレはこれでいいのだな。絶品とすら言えようか。この曲は最後の開放感がたまらないね。

コルンゴルトピアノ五重奏曲 op.15。これはすごい。コルンゴルトってよく知らなかったが、こんなすごい作曲家だったのか。モダンだ。もっと聴かれてしかるべきだな。無知を恥じたい。

普段は朝食は取らないのだけれど、早起きしたときは食べる。トーストとコーヒーがすごくおいしく感じられる。自宅の夏みかんから老母の作ったマーマレードがおいしい。ふつうに作っているだけだと思うが、市販のものとは比較にならない。そういやウチの味噌は農協婦人部の手作りの素朴なものだが、これに替えてからは味噌汁の味が劇的にかわった。もう元のメーカー製(わざわざ高いものを買っていたのだが)には戻れません。ハムも地元の町おこしで作っているやつだが、これは地元で既に市民権を得ている。って僕は都会の意識の高い系とはまったくちがう田舎者だが、どうも何か変な感じである。何か「メーカー」とか、おかしいんじゃないのか。日本酒なんかでは既に「メーカー」というと、三流品というイメージになって、小さな酒蔵がおいしいお酒を作るようになってからだいぶになるね。ウチでも近くにある小町酒造を愛飲している。

ポリーニの Complete Recordings on Deutsche Grammophon なんて出ているのだね。知らなかった(というのが多すぎるな)。まあ全部もっている筈だから買わないけれど、56枚組で 2万円以下か。お得すぎるな。

Maurizio Pollini Complete Recordings on Deutsche Grammophon

Maurizio Pollini Complete Recordings on Deutsche Grammophon

なお、最新録音のショパン・アルバムは入っていないみたい。70年代の空前絶後の録音を聴くためだけでも買う価値があると思う。もうこんなピアニストは出ない。
山下達郎の最初の四枚のアルバムも70年代なんだよね…。70年代ってどんな時代なのか、例えば60年代に比べて、あんまりいわれないのだけれど。オイルショック? 80年代は自分が育った時代だが、後半はいわゆるバブルだな。ひだまりのようなのんびりした幸福な時代だった。何でも日本がいちばんで、ふやけた時代だったともいえるだろう。音楽は YMO か。あんなレヴェルの高いものが大人気だったとは、ちょっと信じがたい感じがする。いまのふつうの子供たちが聴いている無内容(って何も知らないおっさんが思うだけだが)の音楽とは正反対で、これってどういうものなのだろう。でも、僕らの世代って才能がほとんど輩出していないのだよね。うーん。

PC 遊び。