堀江敏幸『オールドレンズの神のもとで』

曇。
早起き。

NML で音楽を聴く。■バッハの無伴奏チェロ組曲第二番 BWV1008 で、チェロは毛利伯郎(NMLCD)。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第七番 op.10-3 で、ピアノは園田高弘NMLCD)。園田高弘がすばらしいと思うのってもちろん僕だけじゃないと思うのだが、それにしても何で皆んな聴かないのかね。これこそ正統なベートーヴェンなのに、「生真面目」で片付けていいのかな。「音楽評論家」って何だろう。■ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲第四番 op.83 で、演奏はボロディン四重奏団(NMLCD)。■バッハの「主に向かって新しき歌をうたえ」BWV225 で、指揮はハワード・アーマン、バイエルン放送合唱団(NML)。すばらしいな。

Motetten

Motetten

ブリテンの「冬の言葉 」op.52 で、テノールはエリック・リーガー、ピアノは J・J・ペンナ(NMLCD)。ブリテンはホント好ましい。■ヤナーチェクカプリッチョ「挑戦」で、ピアノはアンドラーシュ・シフ、他(NMLCD)。


昼から県営プール。めずらしく西洋人の男がひとりで泳いでいた。今日は全体としては結構人がいた。自販機にポカリスエットがなくなって、アクエリアスにするしかなくなったのは残念。泳いだあとにスポーツドリンクを飲むのは、暑い日に冷えたビールを飲む以上の快感である。なお、泳いで消費したであろうカロリーは、これで相殺です。別に泳いで痩せようとかまったく思っていないので。

夕食後、寝てしまう。深夜起床。


図書館から借りてきた、堀江敏幸『オールドレンズの神のもとで』読了。短篇集。この人の文章はなかなかすばらしいものであるが、小説にせよエッセイにせよ、どこか作り物めいた感じがしてそれがどうしても気になってしまう。別に作り物で何がいけないのだといわれればそうなのだが、著者の文章は自然なさり気なさとでもいうべきものを指向しているように自分には思われるので、そんな風に感じられるのかも知れない。何というか、NHK の地域発ドラマの断片でも見ているかのようだ。といったところで、本書には少なくとも二篇、幻想小説めいた短篇が収録されてるが、これはおもしろく読んだ。意外と著者と幻想小説は、相性がよいのではないか。少なくとも自分は、著者はリアリズムの人ではないと思っている。

オールドレンズの神のもとで

オールドレンズの神のもとで

 
ブラームス交響曲第四番 op.98 で、指揮はズービン・メータ、イスラエルフィルハーモニー管弦楽団NMLMP3 Download)。ライブ録音であるから、よほど評判がよかったのだろうか。こういうのがいいという人がいるのはわかるが、申し訳ないけれども許し難く凡庸といわざるを得ない。先日聴いたコバケンの方がずっとよかったことを申し添えておこう。■コルンゴルトピアノ三重奏曲 op.1 で、演奏はボザール・トリオ(NML)。コルンゴルトとツェムリンスキーのピアノ・トリオを収めた、意欲的な一枚。この選曲では、つい聴きたくなってしまうではないか。特にコルンゴルトは気になっている音楽家。マイナー・ポエットのおもしろさがいっぱいに詰まっている。
コルンゴルト:ピアノ三重奏曲

コルンゴルト:ピアノ三重奏曲