パウル・クレー『造形思考(上)』

曇。
また精神的パン種を仕込まないといけないな。もう「日本オワタ」はいいと思う。終ったあとを、数百年かけて建設せねばなるまい。
中沢新一を読む。
パウル・クレー『造形思考(上)』読了。日本人は時として異様に翻訳に打ち込むな。ここまでいい本にするかという感じ。

造形思考(上) (ちくま学芸文庫)

造形思考(上) (ちくま学芸文庫)


夕方になって雨。仕事前に県図書館。山形浩生氏の本をちょっと立ち読みしてちょっと元気が出る(借りなかったけれど)。この人、超絶的に頭がいいので、こういう人の本はまず役に立って、かつ元気が出るのだ。まあ氏が思想がわからないのは残念でないこともないが、頭がよくて思想家でもあるというのは西洋人にたくさん居るので、別に山形氏がやる必要はない。翻訳家として超優秀であるようだし(僕も氏の翻訳には色いろお世話になっている)。エリートっていうならこれくらいはやって欲しいものである。
しかし、英語ができる人はいいなと思う。誰でもある程度突っ込んで調べ物をすると、どうしても英語サイトを見る必要があるであろうが、英語を読むのがだるい(phaさん風)。iPad は簡単に辞書が引けるので、便利ですね。

何となくポリーニでぐぐって色いろサイトを見てみたら、今年の4月に来日して、ミューザ川崎シンフォニーホールでリサイタルを開いていたのですね。74歳だって。演奏会についてのブログ記事が幾つかあったので覗いてみたところ、どれも高評価で一致していた(特にドビュッシー前奏曲集第2巻)。近年新録音がないのでどうしているのかと思っていたのだが、まだまだ健在か。ある時期以降の録音は買って一回しか聴いていないものが多いが、何と言ってもクラシックを聴き始めてからずっとリアルタイムで新譜を買い続けてきた唯一の音楽家なので*1、健在は非常に嬉しい。このところ昔の録音もちっとも聴いていないが、もう充分というほど聴いたのでいいのです。またそのうち若い頃の録音でも聴こう。

*1:ポピュラーなら山下達郎がいるけれど。