川北稔『世界システム論講義』

晴。
音楽を聴く。■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第五番 K.219(パールマンレヴァイン参照)。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第二十九番 op.106「ハンマークラヴィーア」 (内田光子参照)。凄い名演。これまで聴いた中で最高の「ハンマークラヴィーア」である。これ以上の演奏をすることはむずかしいのではないか。この録音はこれからも聴くことになるだろう。しかし、よくもこんなピアニストが現代にいますね。謎のピアニストである、内田光子は。■バッハ:フルート・ソナタ ロ短調 BWV1030 (ジャン=ピエール・ランパル、ロベール・ヴェイロン=ラクロワ)。ランパルのバッハやモーツァルトは、クラシック好きの常備薬みたいなものだと思う。安心して素晴らしい音楽が聴けます。

Flute Sonatas

Flute Sonatas

C.P.E.バッハソナタ イ長調 H.135 (ダニー・ドライヴァー、参照)。C.P.E.バッハはもっと聴きたい。

川北稔『世界システム論講義』読了。結局、恥ずかしながら、ウォーラーステインは今まで読まずにいる。だって高いんだものな。そういえば県図書館にはあるのか、調べたことがあるような気がするが忘れた。で、本書がその代わりになるのだろうかと思って読んだ。著者はまずはウォーラーステインの日本への紹介者として知られている。のだが、本書を読み終えてみて、本書の中には恐らく「ウォーラーステイン」の名前が一回も出てきていなかった筈である(参考文献を除く)。どういうことなのだろう。まあいい、既に日本でも「世界システム論」は知られていて、耳学問から得たイメージが裏切られることは本書からはなかった。まずは世界システム論の記述として、コンパクトに纏まっていると云えるだろう。特に云うべきことはないと思う。世界システム論をよく知らない人は、取りあえず読んでみるといいのではないか。さほど厚くない本だし。ありゃ、検索してみたらウォーラーステイン、読んでいるらしい(やはり県図書館で借りたのだろう。多少思い出してきた)。ええかげんな読書だなあ。もう忘れている。